SSブログ

高嶺の花・第1話 [高嶺の花]

「芸術家は伴侶を選び間違える」



「(新郎に逃げられた)おまえは事故に遭ったようなものだ。大ケガをしたら病院で手当てを受ける。痛みを告げて、寄り添ってもらう。回復するには、そういう(恋のリハビリ)相手が必要だ。(中略) 優しければ誰でもいい。徐々にでも、その優しさで癒され、元に戻ることができる。もちろん、回復すれば、それは本当の恋じゃないと気づく。そのときは捨ててしまえばいい。言葉が悪いな。感謝をして、お礼を言って別れる。 “かわいそう” をバトンしなさい。おまえが持ってちゃ、いかん。その罪悪感もひっくるめて、立ち直れる・・・芸術家とはそういうものだ」



「おまえは太陽なんだ。まぶしく、輝く――。だが、熱くて、激しくて、自分で自分を焼き尽くす」



「華道だって、営業、経営です。ネットの宣伝、華やかなパフォーマンス、行き届いたレッスン制度。そうした営業努力の賜物で、生徒がわれわれのサロンに集まってくる。いまどき行儀見習いでお花を習う良家の子女がどれだけいます。華道人口の激減は、業界でも話題に上ってるんでしょ。仕事帰りの独身女性や学生たちに対応して、癒しの空間、エンタメの場、文字通り華やかな活力を回復してもらいたい。望まれてるのはわれわれであって、あなた方は太古の化石だ」



「自分が傷つけられたとき、怒るひとと、哀しむひとがいます。怒るひとは、憎むひとです。自分は棚に上げて、相手をただただ攻撃する。ヒステリックに声が大きくなる。哀しむひとは、愛のひとです。静かに、ただ時を止めて、哀しみます。愛と憎しみ――。愛憎。うちの母親が言った。『愛憎半ば』なんて表現があるけど、そんなことは あり得ない。愛してたら、憎まない・・・。憎めないんです。あなたのように。それはちゃんと愛がある いい女だからなんです」


日本テレビ/2018年7月11日放送
【脚本】
野島伸司
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。