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カフカの東京絶望日記・第2話 [カフカの東京絶望日記]

「猫を愛でるための猫カフェ? 猫は人間に愛でられるために存在してるのか。いや、違う。猫は何者にも束縛されない存在のはず。それが猫の猫たる所以ゆえん。猫の存在理由。猫デンティティ。猫は可愛くてナンボの生き物? 大きくなったら、可愛さが半減? だから、猫ブームにもかかわらず、捨て猫が増え続けるんだ。見た目の可愛さこそ絶対的価値を持つ いまの世の中を、ぼくは全身全霊で否定する。しかし、ぼくが否定したところで、なにひとつ事態は好転しない。ぼくは なんて無力なんだろう。フランツ・カフカ、なんじは無能・・・あらゆる点で、しかも完璧に」



「(ぼくは)承認欲求の誘惑に負け、知らぬうちにSNSの沼にずぶりとはまり、自分を見失ってしまっていた。(中略) 誰かに認められないと自信を持てない――。だったら、そんな自信など いらない。いっそ弱気のままでいたほうが、ぼくには お似合いなんだ。フォロワーが多いから本を出す。本が売れる? そんな本など、ぼくの理想の本じゃない。ぼくは何年も書き続けても一向に日の目を見ない、そんな不遇を嘆き、絶望する側の人間なんだ。そして、そんな ぼくを、ぼくが承認することができるだけで満足なんだ」


tvk/2019年9月19日放送
【脚本】
アサダアツシ/【原案】平松昭子
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