逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類！新春スペシャル!! [逃げるは恥だが役に立つ]
「（妊娠中は）体の中で、ものすごい勢いで細胞分裂が起こっている――。眠くもなるよな」
「灰原さんは なんで怒ってんの？ （中略） 原因は？ １、（津崎が）長く休みを取るから。２、男（の津崎）が育休を取るから。それさあ、育休だから嫌なの？ ほかの理由だったら？ 例えばね、突然の事故、家族の病気介護――。自分自身の体調が崩れる場合もあるよね。育休でも、ほかの理由でも同じ。いつ、誰が長い休みを取るかなんて、わからない・・・働いてるのは人間なんだから。そういうことでしょ。そのとき、なにが大事かっていったら、誰が休んでも仕事は回る。帰ってこられる環境を、普段から作っておくこと。それが職場におけるリスク管理。」
「男らしくあらねば――。それもまた呪いかもね」
「（新型コロナウイルスの感染拡大に伴う）デマ、争い、無益なたたき合い、密告、嫌がらせ、排除、差別――。こうも ひとは愚かになれるものなのか。自分も いずれ そうなってしまうのか・・・」
「理想（の父親像）を持つのはいいけど、疲れちゃうわよ。子育てって、ゴールが見えないんだから。ゴールを見るよりも、過程を楽しんだらどうかな」
TBS／2021年1月2日放送
【脚本】野木亜紀子／【原作】海野つなみ
ライジング若冲 ～天才 かく覚醒せり～ [単発]
「どうも、わたしの中には、風神さんと雷神さんが いてはるみたいでな。年中、カミナリ光らせて、激しい風を吹かさはる。その胸の内の嵐を、筆を使うて吐き出さんことには、苦しゅうて、苦しゅうて、かなわん。死んでしまうんやないかと、思うときもある――。これは、なんやろな・・・わたしの中にある煩悩やろか。願いみたいなモンやろか」
「技だけあって、心がない絵は、何千枚と見てきた。しかし、この絵の奥には、描こうとしている正体不明のものがある。混沌として、まるで宇宙の正体のような・・・」
「相変わらず、自信満々やな」
「金がないさけな。自信ぐらいは、売るほど持っとかんと」
「無理やり探そうとすると、たいがい道に迷う」
「もう さんざん見尽くした――と思うたとき、神気が見える。（中略） 躍動する魂の力みたいなもんや。もの言わん動物と人間が通じ合えると思うか。なんでやと思う？ 鳥や虫、蛙や蛇には、表情がないからや。せやから、喜怒哀楽がないと、人間が勝手に思うてる。しかし、生きモンである以上、欲も、愛もある。それを外界に “気” として放っとる。それを感じることができたら、絵に命を与えられる」
「自分が美しいと思うものに たどり着く道は険しい。孤独で、ツラい。闇夜に提灯なしで歩くようなもんですわ。大典さんは、若冲さんの足元を煌々と照らしてくれる光や。わしも足元を照らしてくるひと、見つけます。それまで勝負は お預けや」
「たしかに わたしは一時、あんたの足元を照らす光やったのかもしれん。けど、いまは あんたのほうが、わたしの光なんや。ただし、足元を照らす光やない。わたしが歩く道の、ずっと先にある道しるべになる光や。それを目指して、暗い道を懸命に歩いていかな、あんたに置いていかれる・・・」
「こういう絵は、仏のためにこそ描かれるべきや。一切、妥協しない美しさいうのは、人間の手には余るものや。（中略） あんたの絵の腕は、もはや神の領域や。もう わしの教えることなどない。ただ感じ入るばかりや」
NHK／2021年1月2日放送
【脚本】源孝志
