ビーチボーイズに憧れて [単発]
「『わあ、自由っていいなあ』とか、『ふたりともカッコいいなあ』とか、そんなふうに（『ビーチボーイス』を）観てたんですけど、いま観ると、これって『年を取ったら冒険できない』って話なのかなって・・・。あの当時、ふたりって まだ20代ですよね。すごく若いじゃないですか。そりゃ、なんでも できるよなって思っちゃって。で、社長の勝さんは冒険しようとして、結局 死んじゃうじゃないですか。やっぱり、年には勝てないってことなのかなって」
「『今度、ふたりで どこか行きませんか』――。なんで（オレは）こんな簡単な台詞が言えないんだよ。あーあ、『ビーチボーイズ』のせいだ。『ビーチボーイズ』に意外とラブが出てこないせいだ。教科書に載ってなきゃ、わかりませんよ」
「考えすぎたら間違うよ、小波さん バカだから」
「この店を買うことは、あなたの幸せにつながりますか？ ここを買えば、会社から評価される。評価されたら、その次を期待される――。その未来は あなたにとって、ぼくらが この店を手放す価値のあるものですか？」
BSフジ／2024年1月6日放送
【脚本】我人祥太、西垣匡基
おかしな刑事 最終回！大千秋楽スペシャル [単発]
「暴行や脅迫をしないこと、身代金の要求をしないことなどの条件があれば、親族による誘拐は親告罪であり、警察は捜査できないと、お話したはずです」
「おまえに なにがわかる・・・守るもののない若造に」
「あんたと違って、金にならないものを守ってるだけだよ」
テレビ朝日／2024年1月6日放送
【脚本】岡崎由紀子
松本清張 二夜連続ドラマプレミアム・第二夜「ガラスの城」 [単発]
「あたしは部長を喜ばせるために頑張って、部長は役員 喜ばせることに張り切って、役員は社長を、社長はアナリストやIRに会社を評価してもらうことばっかりに必死になってる。なにこれ？ あたしは いったい なんのために働いてるんだよって」
「一度 見れば 仕舞われるだけの契約書を、間違いのないよう作り、捺印をもらって、データで保存。来客の対応。そんな作業の繰り返し――。それでも、きちんと働けば、給料はもらえる。お金があれば、ある程度の生きる心地よさを確保できる。それは わたしにとって大事なことでした」
テレビ朝日／2024年1月4日放送
【脚本】大森美香／【原作】松本清張
松本清張 二夜連続ドラマプレミアム・第一夜「顔」 [単発]
「依頼人のひとに『一緒に頑張りましょうね』とか言うけどさ、結局、勝つのは強いほうじゃん。悪いほうが強かったら、悪いほうが勝つんだよ」
「いるよね、世の中には・・・動画１本、写真１枚で、支配しようとするやつ。殺したいほどイヤなつやが」
「ひととして正しいのは、お金なんか払わずに、あなたを警察に突き出すこと。でも、娘のためだから・・・命より大切な娘を守るために、わたしは正しくないことをするの。それが どんなに悔しいことか、あなたには わからないでしょうね」
テレビ朝日／2024年1月3日放送
【脚本】浅野妙子／【原作】松本清張
侵入者たちの晩餐 [単発]
「この仕事（家事代行サービス）をしていると、なかには掃除が必要なさそうなくらい きれいな お宅もある。（中略） 個人的には少々やりにくい。なぜなら、きれいになったことが わかりづらいから。逆に、いちばん やりやすいのは、ぱっと見 片づいてるけど、目立たない部分が ほどよく汚れている お宅」
日本テレビ／2024年1月3日放送
【脚本】バカリズム
手話劇！夏の夜の夢 [単発]
「ひとを上か下かでしか見られないなら、代わりに わたしが命令してあげる。大っ嫌いな あなたとは、これで お別れ。もう二度と わたしの前に現れないで」
NHK Eテレ／2024年1月3日放送
【脚本】佐々木友輔／【原作】シェイクスピア
アイドル誕生 輝け昭和歌謡 [単発]
「オレは一編の詞でも、映画に匹敵する物語を込めて書いてる」
「南（沙織）はスターにはしません。南はアイドルです。沖縄が返還されるかもしれない このときに、素朴で共感できる彼女は、手の届かないスターじゃない。アイドルなんです」
「700人 予選すりゃ、（歌のうまいひとは）いる。のど自慢でカネ３つ鳴らせるひとはいる。ただ、スターはいない」
「あいつは（プロデューサーで）詞も曲も書くわけじゃない。（中略） オレは詞を書き、番組を企画している。実態があるんだ」
「ぼくの考えるアイドルは、つかみどころのなさが必要なの。小賢しさは無用なの。茫洋とした、ある種の不可解さが、大衆を魅了するフェロモンになるわけ」
「時代がアイドルを欲してる。あこがれよりも、身近。圧倒的な技量よりも、応援したくなる魅力。（プロデューサーの）酒井は大衆の変化を見抜いてる。時代の飢えが そこにあるなら、その飢えを満たすまでだ」
「酒井さんは見栄えがいいし、芸能人とも よく つるんでます。女の子からもモテる。阿久さんとは真逆ですね。酒井さんのスマートな生き方は気に障るんでしょう。そこにあこがれる自分にも腹が立つ。あこがれるなら、やればいいんですけどね。プライド高くて、負けず嫌いで、格好つけで、不器用だからできない。そこを普段はおくびにも出さない。やせ我慢な男の生き方。そこが阿久さんのいいところでもあり、彼にしか書けないドラマチックな詞の原動力でもある」
「彼女（山口百恵）は地味だし、明るくはない。うちの南や天地（真理）にある、素朴さや、親しみやすさもない。同じ路線、二番煎じを期待するなら、彼女は必要ありません。しかし、そんな彼女なのに（『スター誕生！』の）決戦大会では20社がプラカードを上げたんです。彼女を生で見たひとは、なにかを感じた。テレビでは わからない なにかが あったんです。わたしは彼女の中に潜む魅力を必ず人々に伝えてみせます」
「マンネリこそ、テレビにおける成功の証です。ずっと革新し続けることはできません」
「天から授かった才能で自ら光り輝くのがスター。アイドルはひととの出会いで輝く存在。ひとが夢中になるのは、彼女たちの成長や変化になんじゃないですか」
「キャンディーズの路線を追っても、彼女たち（ピンク・レディー）では追いつけません。恥をかくかもしれませんが、奇跡を起こすなら（デビュー曲は）『ペッパー警部』です。彼女たちは、野球でたとえるとドラフト５位なんです。そんな ふたりが成功するためには、捨て身の勝負に出るしかありません」
NHK BS／2024年1月2日放送
【脚本】児島秀樹、吉田照幸
※ ７段目は２名による連続した台詞をつなげたものです
激突！合戦将棋 ～姉川の戦い～ [単発]
「対等な同盟関係とは名ばかり。われらを家来だと思っているのだろう。手足のように こき使い、戦に勝っても恩賞はナシじゃ。（北近江の支配を許してやっているのだから、それで充分だろうって？） だから、そういうとこ。傲慢。許してやってる？ 北近江はれっきとした浅井の領土。織田の属国になった覚えはない」
NHK Eテレ／2023年12月31日放送
【脚本】宮村優子
あれからどうした・第３話「制服を脱いだ警察官」（最終回） [単発]
ノンレムの窓 2023・冬・「野崎さんの夢」 [単発]
「自己紹介のとき、みんなが名前と趣味、特技くらいしか言わない中さ、野崎さんだけ最後に『質問あるひと？』って言ったんだよ。そうだよ、全員 初対面なのに、あれ できるのはスゴイよ。（中略） あれってさ、みんなが自分に興味あるの前提だもんね。いやいや、だって 万が一、質問がなかったら超恥ずかしいもん。いやあ、凡人に あんなリスキーなことできないよ。あれこそ承認欲求の成せる技だよ。いま思うと、もう あのころから完成されてたんだね・・・うん、承認欲求がね」
「（野崎さん）最近、インスタとかで たまにさ、ほら こうやって『眠れないから、質問返し しよっかな』つって、質問箱やるじゃん。（中略） こういうのって、基本、芸能人とかが やるやつじゃん。いやあ、これを一般人の状態でできるの、すごいよ。確固たる自信と、承認欲求がないとムリだもん」
「野崎さん、生徒会長になったのも、べつに内申書のためとか、そういう不純な動機じゃないでしょ。あれこそ、純粋な承認欲求じゃない？ そう、みんなの注目を浴びたいとか、生徒の中心にいたいという思いから立候補したわけじゃん。すごいよ、まさしくスターの素質だよ」
「芸能界なんて、承認欲求の全国大会みたいなもんじゃん。全国から ちやほやされたいひとが集まって、しのぎを削るわけだからさ。（中略） 俳優とか、ミュージシャンとかも、ただ演じたり、歌ったりするのが好きなだけなら、べつに家で独りでやればいいじゃん。それを他人に見せるってことは、他人から評価されたいからでしょ。もちろん、野崎さんの承認欲求は芸能界でも全然通用すると思うから、心配しないで大丈夫だよ」
日本テレビ／2023年12月25日放送
【脚本】バカリズム／【原案】バカリズム
グレーテルのかまど スピンオフドラマⅢ「パティシエ・ヘンゼル 時をかける魔法」 [単発]
「才能なんて言葉で片づくことじゃない。ひいじいちゃんは誰よりも努力していたんだ」
「新しい発想に困ったら、まず最初に考えることがある。大事なことは、誰が食べるか、なぜ食べるのか――。すべては、食べる お客様のために。だから、お菓子のアイディアは尽きないのだ」
NHK Eテレ／2023年12月20日放送
【脚本】伊達さん
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士・前編（土曜ドラマ） [単発]
「（手話通訳士技能認定試験は）難しくて当然ですよ。手話は流行りのオモチャじゃありませんから。正確な通訳ができなければ、かえって聾者の負担になります」
「聾者は『日本手話』という日本語とは異なる言語を話す言語的少数者である。聾者には聾者の文化がある。日本手話は聾者独自の言語である」
「捜査対象者と知りながら かくまえば、門奈さんが真犯人であろうと なかろと、犯人蔵匿罪に問われます」
NHK／2023年12月16日放送
【脚本】高橋美幸／【原作】丸山正樹
※ ２段目は２名による連続した台詞をつなげたものです
さすらいのグルメハンター・猿払編「恋とホタテとアイスクリーム」 [単発]
「（猿払）村を立て直すために、昭和46年、当時の村長と漁協の組合長が村税の半分を投じて、ホタテの稚貝を放流したんです。村にとっては一大決心の大きな賭け――いや、挑戦だったんです。それから10年の歳月をかけて、獲るだけの漁業から、育てて獲る漁業への転換に見事に成功したんです」
「愛せるひとを見つけたら、そのひとの そばで生きるのが いちばん幸せだと、わたしは思います」
BS日テレ／2023年12月3日放送
【脚本】山中優
笑いに魂を売った男たち（誰も知らない明石家さんま第９弾） [単発]
「役者とか、歌手は いいよな。不幸があっても、それを背負って、涙を流してカメラの前に立てば、客が勝手に感動してくれる。けど、芸人には それができないからね」
「あのころは楽しかったですよね。みんな、新しい笑いを求めて必死で。いまじゃ、みんな 金の話ばっかりですよ。株とか保険とか」
「みんな、売れたよなあ。いいことだと思うよ・・・飯も食えなかった芸人が売れてさ。その代わりに なくすものがあるなんて、当たり前のことなんだよな」
日本テレビ／2023年11月26日放送
【脚本】伊達さん
友情 ～平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」～ [単発]
「人生は理不尽の連続や。（中略） 理不尽な批判にエネルギー使っても、しゃあないですわ。理不尽こそ、面白がらな。応援はありがたく受け止める。けど、余計なことは気にしない」
「病気はひとを選びません。病気になったのは、決して平尾さんのせいではありません」
「結婚ちゅうのは、相手がなにを持ってるかが大事なんやない。そのひとの持ってるもんが なんも なくなったとき、それでも好きでいられるかどうかが大事なんや」
テレビ朝日／2023年11月11日放送
【脚本】吉田紀子／【原作】山中伸弥、平尾誠二・惠子
シリーズ “宗教2世” 「神の子はつぶやく」 [単発]
THE MYSTERY DAY ～有名人連続失踪事件の謎を追え～ [単発]
「ネットの無責任な噂は、どこまでも巨大化する怪物です。わたしたちのような立場の者は、こうして反論することもできる。それでも、信じてもらえない。ましてや市井のひとたちは、ひとたび噂を流されれば、どれだけ声を上げても世間に真実は届かない」
「刺した少年は裁かれましたが、彼を犯行に駆り立てたネットの人間たちは、罪悪感もなく、なんの責任も取らない。特定した情報が間違っていても、どんな二次被害が出ても、彼らは罰せられない。七菜子さんと そのご遺族が、どれだけ無念だったことか――。わたしにも、みなさんにも、想像することしかできません。想像したって、遠く及ばないでしょう。ですが、ひとの痛みを想像することこそが大切だと、わたしは思います」
「ネットのすべてが悪だと言うつもりはありません。温かい言葉に励まされたことだって、何度もあります。ひとの命を奪う怪物にするか、ひとを救う灯火にするか、わたしたち次第です」
日本テレビ／2023年10月7日放送
【脚本】清水友佳子
