刑事7人6・第2話 [刑事7人]
「この男は頭がいい。逃げるより、捕まることを選んだんです。そして、裁判は見事に引っ繰り返された。(心神喪失者の行為は罰しないと規定された刑法)39条に守られて」
テレビ朝日/2020年8月12日放送
【脚本】吉本昌弘
刑事7人5・第10話(最終回) [刑事7人]
「元来、警察官というものは特殊な職業である。正義という名の下、固有名は剥奪され、警察という組織の一要素として、警察官は存在している。個を捨て去り、記号として組織捜査に殉ずること、それが われわれ警察官の使命なのだ」
「証拠っていうのは、なにも天から降ってくるわけじゃない。名もなき刑事たちが、100件、200件、朝から晩まで聞き込みを続けて、ようやく その片鱗が手に入る。それは まあ、気の遠くなるような作業です。その片鱗ていうのも、ちっぽけなもんでしてね。言ってみれば、米粒にも満たない小石です。ですが、その小石でも積み上げれば、大きな濁流を せき止めることができる。オレたちは それを信じて、駆けずり回ってるんです・・・それぞれの正義のために。それが警察官の矜持ってやつじゃないでしょうか」
「文化の違う国との交渉の場で、ひとが なにを信用するか、わかるか。金だ。政策でも、人がらでもない。金は世界共通の、信用の尺度だ」
「組織の一員は家族だ。だから、命懸けで守る。ただ それだけのことだ」
テレビ朝日/2019年9月18日放送
【脚本】及川拓郎
刑事7人5・第9話 [刑事7人]
「世の中の8割はバカ? 嫌いなんだよな、オレ、こういう(こと言う)やつ。世の中の人間をバカと利口に分けて、利口になりたきゃ、自分のファンクラブに入れってか、このやろう。ふざけやがって」
「このひとですよ、ほら。自分の絵をセルフブランディングして売るっていうので成功してて、いま若い人たちのあいだで人気です」
「絵が人気あるんじゃなくて、金 稼いでるから人気あるんじゃねえのか」
「吉井みたいな若者は、ほかにも いるかもしれません。底に押し込められ、いまが続くくらいなら、なにかが起きて欲しいと望む若者が」
テレビ朝日/2019年9月11日放送
【脚本】徳永富彦
刑事7人4・第9話 [刑事7人]
「いちばんヤバいのは、みんなで寄ってたかって、同じ船に乗ることなんだよ。そいつが沈んだときのために、誰かが手漕ぎボートで上陸を目指したほうがいいってこともあるんだよ」
テレビ朝日/2018年9月5日放送
【脚本】徳永富彦
刑事7人4・第1話 [刑事7人]
「犯罪捜査は刑事部の特権だと、なにか勘違いしてらっしゃいませんか。われわれは警察官である限り、どの部署にいようと、犯罪を憎み、許さず、被害者の心に寄り添いたいという、そういう気持ちになんら変わりはない(んですよ)」
「7年前、あいつは上司に噛みついて、はね返されて、それ以来、警察組織なんて こんなもんだと・・・まあ、どっか あきらめムード入っちゃってんだよな。組織で生き残るためには、上の言いなりに ならなければいけない。でも、それは下の人間たちに見透かされる。で、徐々に人望を失っていく」
テレビ朝日/2018年7月11日放送
【脚本】寺田敏雄
刑事7人3・第10話(最終回) [刑事7人]
「クソをもってクソを制す――。自分がクソまみれになんねえと、見えてこないものもあるんだよ」
「人間は決断を避けられない。そして、必ず決断を間違う」
「困難な状況に際して立ち返るべきは、正義なんかじゃない。ただ刑事であるということだろう」
「ねじれた万能感と自己顕示欲――。それがあなたの正義の正体だ」
テレビ朝日/2017年9月13日放送
【脚本】真野勝成
刑事7人3・第9話 [刑事7人]
「殺意は特別なものではありません。そこらじゅうに転がってる。当然、ぼくの中にも存在する」
「まるで戦争だな。だが、忘れるなよ。きみたちは兵隊じゃない」
「ひとの心って、いちばん自由な場所だろ。心の中でどんなこと考えても自由だ。だからこそ、ひとの心 操って楽しむようなやつは、絶対に許せないんだよ」
テレビ朝日/2017年9月6日放送
【脚本】真野勝成
刑事7人3・第8話 [刑事7人]
「女の見栄は男じゃなく、本当はまわりの女たちに向いてる。どれだけ幸せか競い合って、幸せなほうが、不幸なほうを見くだす」
「いいこと教えてあげる。女はね、愛されなきゃダメなのよ。まわりに どれだけ大事にされてるか。それで どこまで登っていけるか決まる。なにか欲しいものがあっても、絶対に自分で手に入れちゃいけない。(中略) 見たでしょ。出世競争で自分を見失ってる女。食い扶持 稼ぐために必死な女。会社なんか作って孤独な女。みんな、顔に みじめさが にじみ出ちゃってるじゃない。愛されない女は、誰にも相手にされないで、ずるずると沈んでいく――。生まれた瞬間からそう。それが女の一生で、女という生き物なの。だから、あたしは愛されることだけを考えた。それさえあれば、どんどん幸せになって、どこまでも上がっていける」
テレビ朝日/2017年8月30日放送
【脚本】徳永富彦
刑事7人3・第6話 [刑事7人]
「ひとは誰もが芸術家の側面を持ってる。表現方法は様々だ。ぼくだったら、推理や捜査ということになる。楠城誠也、チェリストとしては無名。才能はない。だが、きみの連続殺人の才能には興味を持った。天才的な犯罪者との対決は、ぼくの最高傑作になるのでは、と。でも、ガッカリしたよ。きみはチェロだけでなく、殺人の才能もない。才能のある音楽家の映画を模倣して、馬久根の金と力で隠し果せていただけだ。殺人をしているあいだは、自分が特別な人間になれた気がしたんだろうね。きみは特別じゃない。通用するのは、せいぜい この森の中だけだ。きみはここで一生、馬久根に飼われて終わる。絶望して死にたい。そうだろ。自分の才能に絶望して自殺する音楽家は珍しくない。きみは考えた。死に方ぐらい特別でありたいと。ぼくを挑発し、殺させる。それがきみが描いた悲劇の結末だ。ぼくにはきみの陳腐な計画が手に取るようにわかる。教えてくれないかな。才能がないって、どういう気分?」
「喜劇と悲劇の違いって、わかるか。喜劇ってのは、いろいろあっても、みんな生きてる。だが、悲劇はいろいろあって、最後はみんな死んじまう」
テレビ朝日/2017年8月16日放送
【脚本】真野勝成
刑事7人3・第4話 [刑事7人]
「医者に推理させるな。提供するのは解剖結果だけだ」
「一度 疑いはじめた者を、だまし通すのはラクではありませんよ」
「おまえは想像したことがあるか・・・死ぬ側の人間のことを。自分の命が終わる瞬間、なにを感じるのか。飛び散った自分の血は、温かいのか、冷たいのか。この息はいつまで していられるんだろうか。徐々に寒くなって、視界がせまくなっていく。最後に大切なひとのことを思い出す・・・」
テレビ朝日/2017年8月2日放送
【脚本】徳永富彦
刑事7人2・第9話(最終回) [刑事7人]
「どんなゲームも、ルールを自由にできる者が最大の強者」
「思えてます? 明日から戦争がはじまったとしたら、96%の人間が、ひとを殺すことをためらうって話をしたの。逆を言えば、残りの4%の人間は躊躇しない。戦争中、撃墜された戦闘機の多くは、エースパイロットと呼ばれる、わずかな兵士の成果です。感情にとらわれず、物事を正しく見て、冷静に目的を遂行できる人間だけが英雄になれる――。ぼくは、その4%側の人間なんですよ」
「罪を犯せば、どこまでも追いかけていって罪を償わせる。奪われた命を、意味のないまま放っておくわけにはいかねえだろ」
テレビ朝日/2016年9月14日放送
【脚本】徳永富彦
刑事7人2・第6話 [刑事7人]
「悲しいことだが、いつなにが起きてもおかしくない世の中になってきたね」
「ひとの心には良心というブレーキが必ずあります。ひとは悪に向かうとき、坂道を転がり落ちそうになるとき、必ず心のブレーキを踏み、その場にとどまろうとするものです」
「殺意なんて、どこにでも転がってるのよ、天樹さん。どんなに時間が経ったって、決して消えない。憎しみも、怒りも、埋もれ火みたいに残ってる。そこにちょっと風を送れば、簡単に燃え上がる」
テレビ朝日/2016年8月24日放送
【脚本】森下直