赤ひげ4・第6話 [赤ひげ]
「おまえは いつまで死んだ者に とらわれ続けるんだ。いつまで死んだ姉に遠慮し続ける。(中略) いまの長太郎にとって必要なのは、亡き母の面影などではない。そばにいる おまえの温もりだ」
NHK BSプレミアム/2022年12月9日放送
【脚本】川崎いづみ/【原作】山本周五郎
赤ひげ4・第3話 [赤ひげ]
「ひとは恨みだけでは生きて行けん。愛するだけでは生きて行けないようにな。恨みながら、愛しながら、生きていくんだ」
NHK BSプレミアム/2022年11月11日放送
【脚本】川崎いづみ/【原作】山本周五郎
赤ひげ4・第2話 [赤ひげ]
「ひとの思いは、そう たやすく変えられるものじゃない。おまえが(妹の)おさよを恋しいという思いも、どうにもならん。それを恥じることはない。ただ・・・ただな、妹であれ、惚れた女であれ、愛しい者の幸せを願うことこそ、真の愛情というものじゃないのか」
「ひとは常に なにかを選んで生きている。正しい道を選ぶこともあれば、欲に負けて、間違った道を選ぶこともある。竹二郎は(血がつながっていないと知って、なお)おさよの兄として生きて行こうと決めた。ひととして、それが正しい道だと思い、それを選んだんだ。ただ それだけのことだ」
NHK BSプレミアム/2022年11月11日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】山本周五郎
赤ひげ4・第1話 [赤ひげ]
「公儀のお偉方は、相も変わらず、私財を蓄えるのに忙しい。貧乏人が生きようが、死のうが、どうでもいいのだ。国家百年の計を案ずる者は少ない」
「ひとが好きにできるのは、己の心だけだ」
「曇りのない、晴れた目で、己のまわりをよく見てみろ。いろいろなものが、違って見えるはずだ。いままで、ひとに なにをしてもらい、なにを与えられたのか――。それに感謝ができれば、いままでの暮らしの中にも、きっと幸せが見つかるはずだ・・・自分の心ひとつでな」
「なにが正しくて、なにが間違っているのか、そう たやすく わかるものではない。おけい のことを思って、おまえたちが思い悩んだのも、決して無駄なことだとは言い切れん。真実を求めて苦しむのは尊い」
NHK BSプレミアム/2022年11月4日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】山本周五郎
赤ひげ3・第7話(最終回) [赤ひげ]
「子供を捨てても平気な母親はいるかもしれない。けど、母親がいなくなっても平気な子供なんていない」
「この子のために罪をかぶろうとしているんだったら、それは違うぞ。本当にこの子のためを思うのなら、懸命に生きる姿を見せてやれ」
「この養生所にいると、様々なひとの生きざまを見て、痛みを知る。そうして、病を治すだけではない本当の医者になっていく――」
NHK BSプレミアム/2020年12月4日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】山本周五郎
赤ひげ3・第6話 [赤ひげ]
「私は母に捨てられて、父に医者の仕事で こき使われて、幼いころから、この世の嫌なものをたくさん見てきた。それで わかったつもりになっていた。貧しい者は、さらに貧しい者から絞り取る。絞り取られた者は、もっと貧しい者から絞り取る。ひとなんて、所詮そんなものだと思ってた。けど、そうじゃないひとがいる。そうじゃなくそうとするひとがいる――。わたしは なにも わかってないのに、わかった気になって、勝手にひねくれて・・・そんな自分がイヤでたまんないんです」
NHK BSプレミアム/2020年11月27日放送
【脚本】川崎いづみ /【原作】山本周五郎
赤ひげ3・第5話 [赤ひげ]
「こいつはね、いつも『すいやせん、すいやせん』つって、お天道様が沈むのも、自分のせいみてえに言うんですよ」
「両替屋は、ひとの体に血が流れるように、お金を世の中に回すのが仕事です。これはこれで、人々の役に立っている仕事なんです。医者が両替屋より尊いなどということはありません」
NHK BSプレミアム/2020年11月20日放送
【脚本】尾崎将也 /【原作】山本周五郎
赤ひげ3・第2話 [赤ひげ]
「医者というのは、必ずひとの死に立ち会うものだ。慣れることだ。いや、 “慣れない” ということに慣れるんだ。(医者の家に生まれたから、ひとの死はたくさん見てきただと?)ただ見るのと、医者としてきちんと向き合うのでは、別のものだ」
「悪事の自慢をしてるのは、そっちじゃないの。それしか自慢がない男は あわれね。(中略) グレるのは(あんたが)自分で選んだんだ。グレないことも できたのに」
「医者はひとを救うこともあるが、救えないこともある。悲しいことも、苦しいことも、人一倍 多い」
NHK BSプレミアム/2020年10月30日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】山本周五郎
赤ひげ2・第8話(最終回) [赤ひげ]
「金など、どうとでもなる・・・自分の命と大切なひとがいればな」
「おまえの病は治る。おまえが あきらめなければ、わしら(医者)も あきらめない」
NHK BSプレミアム/2019年12月20日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】山本周五郎
赤ひげ2・第7話 [赤ひげ]
「わたしは恵まれている人間です。およねや ここに来る貧しい病人のように、理不尽な苦労をしたことのない人間です。わたしは そのことに、後ろめたさのようなものを感じています。ですが、それが医者としての自分を支えているのだと気がついたんです。後ろめたいがゆえに、もっとひとに尽くさねばと、医者としての自分を駆り立てるのです」
NHK BSプレミアム/2019年12月13日放送
【脚本】川崎いづみ/【原作】山本周五郎
赤ひげ2・第5話 [赤ひげ]
「格好をつけるな。おまえは おひろに愛想を尽かされるのが怖くて、自分から捨てられようとしているだけだ。(中略) おひろのことを本当に思うのであれば、みっともなく あがいて、生きてみろ」
「幸せとは、なりふり構わず あがいた人間だけが、つかめるものかもしれない」
NHK BSプレミアム/2019年11月29日放送
【脚本】牟田桂子/【原作】山本周五郎
赤ひげ2・第3話 [赤ひげ]
「なるほど、世の中うまくできてますね。ブラブラしている兄貴に、働き者の弟――。両方 デキが悪いんじゃ、目も当てられませんが、両方 デキすぎっていうのもまた、世間の恨みを買いますからね」
「けがれた女? (おまえに)そう言ったのは誰だ。(中略) けがれていない人間などいない。誰も彼もが けがれている。おまえにそう言った人間も、このわしも けがれている。そんな言葉で、自分を辱めるんじゃない」
NHK BSプレミアム/2019年11月15日放送
【脚本】川崎いづみ/【原作】山本周五郎
赤ひげ・第8話(最終回) [赤ひげ]
「犬や猫でさえ、子を守るためには命を惜しまない。自分は食わなくても、まずは子供に食わせるもんだ。してみると、(娘に体を売らせる)おまえは犬や猫よりも劣るということだ」
「医が仁術だ? 医学はまだ、風邪ひとつ、ロクに治せん。無知や貧困に対しても、なにひとつ できてはおらん」
NHK BSプレミアム/2017年12月22日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】山本周五郎
赤ひげ・第6話 [赤ひげ]
「貧しさってのはさ、きれいなままじゃいられない。(心が)よごれちまうのさ」
「どんなに貧しくても、心まで貧しくならない者もいる。長次はきっと貧困という毒に侵されず、強い心を持って生きて行く」
NHK BSプレミアム/2017年12月8日放送
【脚本】川崎いづみ/【原作】山本周五郎
赤ひげ・第4話 [赤ひげ]
「(気鬱症?)ふん、都合のいい言葉だ。高熱が続けば瘧。咳が出れば労咳。内臓に病がなくてブラブラしていれば気鬱症――。おまえ、今日からでも町医者ができるぞ」
NHK BSプレミアム/2017年11月24日放送
【脚本】川崎いづみ/【原作】山本周五郎