「わたしはね、検察官という仕事を選んでホントによかったと思ってるんですよ。あなたたち(警察)が捕まえた犯罪者を、ただ恨めばいいんです。強く憎んで、法廷に突き出し、断罪する。罪深き者たちをこの手で叩きのめすことができるんです」



「オレはあんたに力を貸すつもりはない。あんたがオレに力を貸してもらう――」



「憎しみの先に終点はありません。みなさんが走ってるその線路は、ずっと暗いトンネルです。光も届かない。このままでは、どんないい景色も見ることができないと思うんです。(中略) 大事なひとを奪った人間を許すのは難しいです。でも そうするしか、このトンネルを抜ける方法はないと思います」



「罪は消えません。だから、一生かけて その罪に向き合うことが償いだと思います。でも、精一杯 誰かを幸せにしようって努力するのも、償いだと思うんです。そう思ってみませんか」


TBS/2018年1月22日放送
【脚本】谷口純一郎