「警察が貴子さんのお父様に犯した罪を考えれば、『復讐をやめてくれ』なんて、とても言えません。でも、復讐を果たしたら、あなたは命を絶とうとしていますよね。それは、やめてください。貴子さんが いなくなったら、われわれは誰に謝ればいいんですか」



「警察は なかなか謝りません。不正を暴き、事件を解決することが任務の警察の内部で、欲と正義を はき違えた者が市民を不幸にしたとしても謝らない。市民に謝ることは、権威の失墜につながるから。でも、自分は権力を持つ者こそ、間違った おこないをしたら、頭を下げるべきだと思います。そうじゃなければ、われわれ警察は誰からも信頼されなくなってしまう。信頼を失った警察に、不正を暴くことなんて できない」



「組織は文書によって動くもの。捏造や廃棄など、文書を軽んじる組織や人間は、遅かれ早かれ崩壊する」


テレビ朝日/2020年9月17日放送
【脚本】大森美香/【原作】麻見和史