「(江戸時代の)長屋において、暖房といえば火鉢。しかし、この火鉢は暖房として非常に頼りなく、部屋全体を暖めることは不可能であった。それでも火鉢が重宝された理由――それは江戸庶民 最大の暖房器具が熱燗あつかんだったからと言われている。冬の寒い朝は、まず熱燗で一杯やって体を温めていた。その際、火鉢があると熱燗が作りやすかったのである」


BS松竹東急/2022年5月28日放送
【脚本】大西右人