初情事まであと１時間・第９話 [初情事まであと１時間]
「役者ってさ、脚本の台詞から その役が どういう感情なのか考えると思うんだけど、だからって、台詞をどう言おうか練習しても、まったく意味がないのね。台詞なんて、その役の感情の『点』でしかないわけだから。（中略） ひとの感情ってさ、一秒たりとも途切れることってないでしょ。だから、点じゃなく、ずっと続いてる線じゃないと、そこに存在している人間に見えないわけ」
「リアルな感情の出し方（が芝居には大切）ってこと。こんな見せ方をしたいって、頭で考えた作為的な感情表現ではなく、自分の本当の気持ちを引っ張り出して、そこに言葉をのっけるっていうか。（中略） 声の抑揚とか、トーンを考えながら言葉を言っちゃダメで、それが さっき言った作為的な感情表現ってこと」
「いまのは自己発電だね。自分ひとりで演技しちゃってるってこと。目の前に それを伝えたいひとがいるわけじゃない？ その相手に自分の気持ちを確実にぶつけるつもりで言葉を言ってみようか。（中略） 普段、ひとには見せられない、自分でも目を背けてた心の奥底にある感情を、あえて さらけ出すことが必要で、それが本当の気持ちってこと。それを引っ張り出せたら、鈴木さんにしかできない唯一無二の感情表現になる。そこから、そのひと個人が抱えているバックボーンが演技にも にじみ出て、お客さんの想像力を最大限に掻き立て、どんな役者だって・・・つまり、どんな人間だって、必ず魅力的に見える」
「菅原さんの作品の魅力は、人間の醜い心を、お客さんの襟首をつかむように『人間なんて、こんなモンだろ』と、容赦なく見せつけるところだと思うんです」
「なにをしたって、いいんだよ。なにをしたって、言い訳ができるんだよ。これはすべて演劇なんだから」
BS松竹東急／2022年5月28日放送（2021年9月10日より、TELASA、J:COMオンデマンドにて配信）
【脚本】三浦大輔／【原作】ノッツ
ネットや携帯電話向けに制作・配信されたドラマについては、テレビ放送されたもののみ採録の対象としています
※ 1～8話は2021年7～9月にtvkにて放送済み
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