「いま書いている わたしのシナリオは(世間をあっと言わせてみたいとか)決してそういう作品ではない。誰にも読まれず、どこにも売らず、誰の目にも触れず、誰をも感動させず、ただ自分が最後のエネルギーを費やして、生きたという証を自ら味わいたい、自分の体の消滅と共に、焼き場の火の中で一緒に燃え尽きる、誰にも見られない作品にしたいのだ。だからこそ、必死に書いているのだ」


テレビ朝日/2019年8月15日放送
【脚本】倉本聰