「どんなオカズであろうと(給食には)パンと牛乳である事実がうれしい。ブレない姿勢はひとを魅了する。いちごジャムの下品な甘みも、この食事全体から見たら必要なアクセントだと思えてくる。コッペパンのパサパサ加減も、牛乳を欲する欲望を掻き立てるための滑走路だと思えば、必然性を帯びてくる」



「日々の(給食の)献立は、おまえたちの健康バランスを考えて、それこそ針の穴を通すような、微妙な計算のもとに成り立っている。そこに(おいしくなるからといって、タルタルソースみたいな)異物を持ち込むことは ご法度だ。給食にかかわるすべての人間に対する冒涜だ」


TOKYO MX/2019年10月14日放送
【脚本】永森裕二