「はやい、やすい、きびしい――それが裁判員裁判。裁判員は自分の仕事を休んで裁判に出席する。だから、できるだけ早く。事件の説明は、わかりやすく。ただ、法律に詳しいわけじゃないから、一般的に判決は厳しい」



「正反対のふたりってさ、友達には絶対なれないけど、うまくデコとボコが はまれば、いい仕事仲間には なれるよね」



「ぼくには わかります。自分に自信が持てなくて、世の中の役に立てている実感がない。そんなとき、キラキラとした才能を目の前にすると、そのひとのために生きたい――そう思えてしまうことが」



「あなたは(身代わりになることで)彼女を救った・・・つもりかもしれない。だけど、本当は自分の人生から逃げる言い訳が欲しかっただけじゃないですか。あなたは自分の人生を彼女に背負わせようとした。でも、木原さん。誰かの人生は、自分のものになったりはしませんよ」



「あなたは言いました。自分なんかが いなくなっても、誰も困らない。代わりは、いくらでもいる――。みんな、同じだよ、バカ野郎。それでも、前向いて、歩いて、転んで、走って、転んで、進まなきゃ いけないんです」



「これはコーヒーではなく、コーヒーに入れる砂糖かミルクのようなひとが主人公の物語。あるひとにとっては、どうでもいい存在かもしれない。でも、あるひとにとっては、なくてはならない存在だったりもする」


フジテレビ/2023年11月3日放送
【脚本】神田優/【脚本協力】西垣匡基/【脚本監修】瑠東東一郎