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リーガルハイ2・第7話 [リーガル・ハイ]

「あんな人だと思わなかったですって? 少女がお花畑を走り回るアニメを作ってる人は、お花畑を走り回るような人だと思っていたんですか。そんなわけないでしょう。鬼の形相で机にかじりつき、血反吐を吐いて、命を削り、作品を生み出している人だ。スポンサーである親のコネで入社させてもらえたことに感謝せず、分際もわきまえず、天才の足を引っ張るなら、さっさと辞めて、趣味で未知の生物の絵でも描いているがいい」



「あいつ、自信がないのよ。このまま最高裁をやって、勝つ自信が。勝つためには、誰かに目覚めてもらう必要がある。なのに、眠ったままで一向に起きてこない。だから、全力でたたき起こしてるの。あたしには そう見えるなあ」



「天才に常識を求めますか。(中略) ダ・ヴィンチ、ゴッホ、ピカソ、北斎、手塚・・・。彼らの職場に労働基準法があったと思いますか。王様と奴隷でなにが悪い? みんな平等、みんな仲良しで、天にそびえるピラミッドが作れるわけがない。天才のもとで働こうとしたなら、地獄を見る覚悟をするべきだ。そして、耐えられなかったのなら、黙って去れ。非常識で、横暴で、自己中心的、しかし、人類の宝のような作品を生み出す。それが宇都宮仁平です」



「スタジオ小春日和は、後継者不足に長年 頭を悩ませてますね。全制作スタッフを正社員として雇用する御社の運営には莫大な費用がかかる。それを監督自身が大ヒット作を作り続けることで、かろうじて まかなってきたのが実態です。一本生み出すのが奇跡である世界的ヒットを何十作と続けてきたあなたの御苦労は想像を絶する。生半可な育て方では、あなたの後継者には なり得ない」



「鉛筆を削り、絵を描いて、また鉛筆を削る。どんどん小さくなる鉛筆を見るたびに、わたしは自分の命が削られている気がする。アニメ制作とは、畢竟ひっきょう、そういうものです」



「才能なんてものはな、(誰かに見出してもらうのではなく、)自分で掘り起こして、作り上げるものなんだよ」



「オレだって天才なんかじゃない。誰よりも必死に働き、階段をひとつひとつ踏みしめてきただけだ。振り向いたら、誰もついてきてない。怠けた連中が、麓でこうつぶやく。あいつは天才だから――。冗談じゃない。ゆとりで育った のんびり屋どもが、本当に嫌いだ。オレより、時間も、体力も、感性もあるやつが、なんでオレより怠けるんだ。だったら、くれよ。無駄づかいするんだったら、オレにくれ。もっともっと作りたいものがあるんだ。オレにくれ!」


フジテレビ/2013年11月20日放送
【脚本】
古沢良太
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