その男、意識高い系。・第８話（最終回）

「日本の中小企業のオーナー社長ってのは、会社の債務の全責任を個人が負うことが多い。後継者に譲るにしたって、渡せる資産よりも、負わせる責任のほうが多い。社員を巻き添えにして倒産するよりは、（どこかの会社に買い取ってもらったほうが）賢明だ」

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「M&A（企業合併・買収）って、なんかお見合いみたいですよね。結婚したいけど、いい相手に出会えない。大事にしてくれるひとが見つからない。それで あせって分不相応なところに嫁いでも、結局、不幸になるだけでしょう」

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「たしかに、ぼくらは未熟で、武器も持たない。けど、だからといって、切り捨てられるのは早い。早乙女会計ソフトは 『武蔵』 以外に価値のない会社ですか。違う。ぼくらがいる。ニュービジネスを生み出せるぼくらがいるんです。まだ、出会えていないだけなんですよ、ぼくらは。ぼくらを生かしてくれるひとや会社に」

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「二宮さん、会社きてくださいよ。中小企業の資産は “ひと” なんです。あなたが来ないと、わが社の資産価値は下がるんですよ」

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「誰かに見出してもらって一人前になる。でも、やりたいことがあるなら、やっぱり自分の力だけでやってみたいじゃないですか。だから、ぼくは独立します」

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「インドに行ったからって、なんにも変わんないの。ガンジス川の水に人生 変える成分は0.000001％も入ってないから。いや、入ってたとしても、一条くんには絶対、100パー効力ないから」

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NHK BSプレミアム／2015年4月21日放送
【脚本】安達奈緒子