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アンダーウェア・第2話 [アンダーウェア]

「女性は憧れから、ものを買います。あの人みたいになりたい。あの人と同じものを持ちたい。それが、女性が なにかを買う いちばんの理由です。その気持ちをくすぐれば、商品は必ず売れます」



「あの人みたいになりたいとか、あの人と同じものが欲しいなんて、(あたしは)お客さまに思ってもらいたくない。ましてや、これを持ってなきゃダメだなんて、上から目線で押しつけるようなことを・・・。ものを作る人間としての道を逸脱してると思わない? (中略) あたしはお客様に いいものを自分で選ぶ目を持ってもらいたいの」



「いいものを選ぶ目を持っている人が、この世の中にどれぐらいいますか? 誰も、なにもわかっちゃいませんよ。(中略) だったら、安心させてあげるのは、悪いことじゃないでしょう。これさえ買っていれば間違いない。それがブランドの力なんじゃないですか」



「これさえ買っていれば間違いないという商品にストーリーはある? あたしは単純に、春だからという理由だけで、グリーンとイエローのかわいいブラを作れと言われても作れない。だけど、17才の女の子が初デートにつけていくブラを作れと言われたら、すぐに作れる。女の子の顔が見えるから。そこにストーリーが見えるから。決して見せるわけではないけれど、ちょっと大人っぽいものをつけてみたい。だけど17才だから、あんまりセクシーじゃ、自分で笑っちゃう。だから、涼やかで、元気な、タンポポみたいなブラを作りたいと思う・・・グリーンとイエローの。お金を出して なにかを買おうとするとき、お客さまには必ずストーリーがあるの。たとえ、直接 顔を合わせることはなくても、そのお客さまの いまの気分をすくって、ものを作るの。それが奉仕する作り手の姿よ。お客さまを盲目にして、これさえ買っておけば間違いないと教え込むなんて、おこがましいわ」



「お得意さまも いない。毎日、お客さまも全然 来ない。それでも、若いわたしには自信があった。この店をやっていく覚悟があった。自信と覚悟、それさえあれば、仕事はできるのよね」


フジテレビ/2015年11月20日放送(2015年9月からNetflixにて配信されたものの再編集)
【脚本】
安達奈緒子
ネットや携帯電話向けに制作・配信されたドラマについては、テレビ放送されたもののみ採録の対象としています
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