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刑事7人3・第6話 [刑事7人]

「ひとは誰もが芸術家の側面を持ってる。表現方法は様々だ。ぼくだったら、推理や捜査ということになる。楠城なわしろ誠也まさや、チェリストとしては無名。才能はない。だが、きみの連続殺人の才能には興味を持った。天才的な犯罪者との対決は、ぼくの最高傑作になるのでは、と。でも、ガッカリしたよ。きみはチェロだけでなく、殺人の才能もない。才能のある音楽家の映画を模倣して、馬久根ばくねの金と力で隠しおおせていただけだ。殺人をしているあいだは、自分が特別な人間になれた気がしたんだろうね。きみは特別じゃない。通用するのは、せいぜい この森の中だけだ。きみはここで一生、馬久根に飼われて終わる。絶望して死にたい。そうだろ。自分の才能に絶望して自殺する音楽家は珍しくない。きみは考えた。死に方ぐらい特別でありたいと。ぼくを挑発し、殺させる。それがきみが描いた悲劇の結末だ。ぼくにはきみの陳腐な計画が手に取るようにわかる。教えてくれないかな。才能がないって、どういう気分?」



「喜劇と悲劇の違いって、わかるか。喜劇ってのは、いろいろあっても、みんな生きてる。だが、悲劇はいろいろあって、最後はみんな死んじまう」


テレビ朝日/2017年8月16日放送
【脚本】
真野勝成
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