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先に生まれただけの僕・第4話 [先に生まれただけの僕]

「20世紀型教育――。それは教師が知識を与え、生徒がそれを受け取るというシステムです。その中での教師は、生徒の集中力を持続させるために、大声で怒鳴ったりもします。つまり、教師と生徒は一方通行の強制的なコミュニケーションで成り立っているわけです。しかも、その授業は答えを知っている教師が、そこに生徒を誘導する。正解にたどり着くことだけがゴールなんです。だから、ほめられるのは いちばん最初に正解にたどり着いた生徒。問題は、この教育方法ではクラスの中に、常にゴールにたどり着けない生徒がいるということです。ずっとゴールインできなかった生徒が、勉強嫌いになるのは当然だと思うんです」



「アクティブ・ラーニングは部活と一緒だと思ってください。部活では、まずコーチが今日の課題を伝えます。そして、部員たちが練習をはじめる。つまり、自らがプレーする。強くなるために、試合に勝つために、お互いが叱咤激励し、技術を高めあっていきます。でも、部員たちに任せっきりはダメですよね。コーチは常に練習の雰囲気や流れを観察し、アドバイスを与えていかなければなりません。それと同じことを授業でやるんです」



「社会では ひとは公平に扱われません。必ずどこかで線引きされ、評価され、誰かが選ばれ、誰かが落とされ・・・そうやって、それぞれの居場所が決まっていくんです。(中略) 理不尽なことは当たり前に起きます。理不尽なひとは たくさんいます。ちょっと嫌なことがあったからって、それだけで心が折れてしまっては、この先 生きていけません。そんなときに、まさに線引きです。どういうときに頑張るのか、どういうとき逃げるのか、よく考えて線引きしてください」



「この中のどれくらいのひとが、勉強するために大学へ進学するのか、まあ、ぼくはよくわかりません。でも、大学を卒業したほうが就職に有利だからとか、いまは将来やることを決められてないから、とりあえず大学に進学してそれから考えようってひとも、たくさんいると思います。でも・・・でも、あえて言います。いまの京明館けいめいかん高校のレベルで、つまり、みんなのレベルで入れる大学は、決して就職に有利と言える学校ではありません。多くの企業は、大学のランクを採用のポイントに入れています。それが現実です。だからこそ、みんなは大卒という肩書きではなくて、ひとりの人間として、人間力で勝負しなければならないんです。だから、大学の4年間は絶対にムダに過ごしてはいけません。(中略) これからの4年間が、この先の人生を決めるくらいに思っていなければなりません。ぼくたち企業の人間から見ると、ダメなやつはすぐわかっちゃう。どんなに自己アピールしても、どんなに話 盛っても、嘘はすぐ見抜かれてしまいます。だから、そういった場所できみたちが語るべきことは、実際に自分たちが体験したことや、自分たちが感動したこと、感じたこと、そういったことでなくてはなりません」



「もしいま将来の自分をイメージできていなかったとしても、それはそれで構いません。だって、10代のきみたちが思いつく仕事なんか、たかが知れてんだから。これから、みんな たくさんのひとに出会うと思います。いろんなことを体験して、いろんなことを考えていくでしょう。そうした中で、自分がどういう人間なのかわかっていき、自分にふさわしい仕事が見つかっていくと思います」



「ひとは壁にぶつかり、悩み考えることで、自分を救い、その壁を乗り越えることで自信を持っていくんだ。いちばんダメなのは、なにもしないことです。なにもしないやつには、チャンスはやってこない。サッカーだってそうだろ。走ってるやつにしか、パスは回ってこない」


日本テレビ/2017年11月4日放送
【脚本】
福田靖/【脚本協力】株式会社CRG/【原案】福田靖
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