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明日の君がもっと好き・第7話(最終回) [明日の君がもっと好き]

「地に落ち、アリに引かれていくチョウの羽の傍らに また花が咲き、新たなチョウを春風が誘う」



「恋愛が結婚の条件じゃねえんだよ。熱烈な恋愛で結婚したカップルが、いまこの瞬間にだって、憎み合って別れてらあ。その一方じゃ、見合いで一緒になったカップルが、一生 添い遂げてんだよ。今日より明日、明日よりあさって、お互い 思いを積み重ねて、相手を慈しむってことが結婚だ」



かおるのお母さんな、つわりが尋常じゃなかった。ゲーゲー青い顔して、体よじって・・・。(中略) 『大丈夫か』って声かけたら、『話しかけるな。近寄るな』(って言われた。)ひとをひとり、腹ン中で抱え込んでんだぞ。すさまじいんだぞ。男には耐えらんねえよ。(中略)(だけど)赤ん坊が・・・香が、腹ン中で脚や手を突っ張ってきて、お母さんの顔が穏やかな観音様になったんだ」



「香、お父さんを許してくれ。わかんねえんだよ。(自分が女であることを受け入れられないっていう おまえの気持ちが)本当にわかんねえんだよ。お母さんが一生懸命 生んだ命だ。どっちにしたって、お父さん(おまえより)先に逝く。健康で、機嫌よく、この人生を送ってほしい。それだけだ。自分の幸せは何なのか、真剣に考えてくれ。それで出てきた答えだったら、それに お父さんは なんにも言わねえから」



「合気道(の稽古)はうっぷん晴らしの場じゃないぞ。なにがあったか知らんけど、八つ当たりで合気道をやっちゃいかん。見ていて醜い。美しくない」



「あたしが抱いてたのは、男じゃなく、傷ついたひとつの魂だった・・・」



「(愛しあっていたんじゃなくて、抱きつかれただけだって、すぐに説明)できなかったのは、あなた、一瞬でもセクシャルな気分になってたのよ。女がいちばん花ひらいてるときだもの、チョウがとまれば、蜜をしたたらせるわ。(中略) 健康な体を持ってるんだから、それを恥じることはないの。亮さんに対しても、後ろめたく感じる必要もない。むしろ、誇っていいの。鳴らないピアノなんて、なんにも なりゃしない。触れられれば敏感に歌う体を持ってるって、素敵なことなの。髪の毛が逆立つほど いい思いをするのは女。男はそこまで感じない。男は女を抱いてる気で、でも、男を使ってるのは女なのよ。女が天から授かった宝を捨てることはないの」



「あたし、心が ぶきっちょだから、一旦こうと決めたら戻れない。バイクみたいに、とっさのUターンなんかできない」



「(女房とは)いつの間にか一心同体になっちまってた。あいつが いなくなったら、オレ、半分以上 死んじまうわ」



「人生の幕が降りる前の束の間、みんな潮が引いたみたいに去って、共演者はあなただけなんだもの。それなりに寄り添って、残りの人生を歩くとしましょうか」



「この人生でさ、なにがツラいって、孤独だと思うんだよ。だから、顔を合わせりゃ、つまらないケンカができる相手がいるって、素敵なことだと思えるように努力する」


テレビ朝日/2018年3月10日放送
【脚本】
井沢満
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