サバイバル・ウェディング・第３話

「（コーチは）かつては高級革製品のみを扱うブランドだった。でも、90年代半ばに市場のカジュアル化が進んで、厳しい局面に立たされた。そこで、コーチはポジショニングを変えたんだ。コーチが徹底的に市場調査した結果、（消費者は）20万だったらラグジュアリーブランドを買う。安物のバッグは持ちたくない。だが、５万から８万のバッグを提供しているブランドが存在しないというホワイトスペースに気づいた。そこでコーチは、アスセシブルラグジュアリー、手の届く高級品にポジショニングを変え、2000年代にはシグネチャー柄が大ヒットして、一気に幅広い層に愛されるブランドに発展を遂げたんだ。つまり、コーチは勝てる戦場を選んで勝負をしてるんだ。それともうひとつ、コーチには ほかのブランドが決してやらなかった戦略があった。ポケットはここにあったほうがいいとか、持ち手の長さはどのぐらいが使いやすいかなど、顧客の声を聞いて商品に反映させたんだ。すでに若い女性から大人気だったコーチがこれをやったのは、日本でメンズのビジネスバッグを売り出すときだった。現状に甘んじず、常にマーケットのニーズに応え、改革し続けることこそが、コーチの成功の秘訣なんだ」

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「空いてる市場を見つける。顧客の要望に徹底的に応える。このふたつの戦略を実践すれば、結婚相手に妥協する必要はなくなるんだ。わかったか。おまえはまず、男の要望に応えるところからはじめろ。服だ。服なんて、今日にも変えられるだろ。見かけの印象が恋愛に大きく影響する以上、最も優先順位の高い改善事項だ」

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日本テレビ／2018年7月28日放送
【脚本】衛藤凛／【原作】大橋弘祐