ナイルパーチの女子会・第８話（最終回）

「男ってさ、相手が自分よりも弱いと思ったら、いきなりエラそうな態度に出るんだよね。女を競わせて、自分は高みの見物。一度 見くだした女には、最低限の思いやりもない」

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「おまえ、女嫌いのくせに、お花畑みたいな女の園を思い描いてんだろ。そこに少しでもマイナスな感情が混じってると、手 叩いて喜ぶんだよな・・・やっぱ、女の敵は女だって。だいたいさ、この世に完全な人間関係なんて存在すんのかよ。どんな関係だって、嫌ったり、嫌われたり、離れたり、近づいたりして、手入れしながら続けていくしかねえんだよ。自分だけは大切にされて当たり前だとでも思ってんだろ」

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「なにも言わなくても わかってくれるひとなんて、この世界には どこにもいないの。きちんと言葉にして、確かめ合わなくちゃいけないの。友達は家族ではないのよ」

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「東京に実家がある女の自立は難しいね。あたしたち、子供のころから雑誌に載ってるような場所には、電車や徒歩で行けたじゃない。会社でも、大学でも、うらやましがられたけど、その代わり、知らない場所で暮らしはじめるとか、別れの切なさとか、経験しなかったよね」

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「いい大学 出てさ、親にも大事にされたのに、30過ぎても独身で、仕事はうまくいかない。実家は出てない。恋人どころか、友達もいない。わたしたちの親は、金をどぶに捨てたね」

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「根本的な解決にならなくても、ひとって、なんてことない、ホント、ちょっと明るくなるくらいの会話で、救われたりするんじゃないかな。女の上っ面な なぐさめ合いとか、愚痴をバカにするひともいるけど、じゃあ、遠くで笑うやつらに、なにが できるのって思う」

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「過去は変えられない。わたしが自由にできるのは、すべて明日からのことなのだ」

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BSテレ東／2021年3月20日放送
【脚本】横田理恵／【原作】柚木麻子