「高級店の苦手、その1。椅子を引かれたときに、座るタイミングがわからなくなる。普通に座れば、店のひとが合わせてくれる――。それは充分わかっているのだが、できない」



「もともとフルコースの料理は、貴族が自分の財力を見せつけるために・・・つまり、ひとに見せるためのものとして はじまったんです。だから、その名残で “おひとり様” をお断りする お店が多いのだと思います。料理も、ある程度まとまった量のほうが効率は いいかもしれませんけど、ひとりの量を作るのが損かと言えば、そんなことは ありませんよね」



「高級店の苦手、その2。料理と共に お皿を彩る あまり見たことのない葉っぱ――。おそらくハーブだろうが、これは食べるべきなのか、残すべきなのか問題」



「日本人観光客がフランスのレストランで、パセリやクレソンを残すのを見て、シェフが『日本人は宗教的にハーブが食べられないのか』と本気で質問したことがあったそうなんです。それくらい、日本の方はハーブを残しがちなんでしょうね」



「最大限に味わうために、味覚と嗅覚以外をシャットダウンしよう。(中略) こんなことはソロ活でしかできない。誰にも “おいしいアピール” をする必要ないのだ」


テレビ東京/2021年4月30日深夜放送
【脚本】及川博則/【原案】朝井麻由美