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准教授・高槻彰良の推察 Season 1・第5話 [准教授・高槻彰良の推察]

「不幸の手紙はね、本来、幸運の手紙なんだよ。幸運の手紙は1922年に、新聞に載るほどの騒ぎになったんだ。『9枚のハガキを書いて差し出すと9日後に幸運が回ってくるが、連鎖を断ち切ると大悪運が回ってくる』――。そんな文面のハガキがたくさん家に届いたんだ。受け取った多くのひとが、悪運に見舞われたくないために、文面通りのハガキを出した。でも、9人のひとが9枚ずつハガキを出したら81枚。それを受け取ったひとが、また9枚ずつハガキを出したら(あっという間に、ものすごい数になる)。だから、最終的には警察の取り締まりの対象になった。でも、警察が取り締まっても、幸運の手紙は少しずつ文面を変えながら生き残った。そして、いつの間にか『幸運のために』という文言が削り取られ、不幸の手紙になってしまったんだよ」



「なにか悪いことが起こったときに、ひとは その原因を求める。理由がわからないのが不安だからね。そこに説明をつけてくれるのが、呪いというシステムだ。でも、一旦 呪いだと考えはじめると、思考はマイナスに向く。気持ちだって どんどん沈んでいくから、当然、なにをやっても、普段より うまくはいかない。そうやって、ひとは自分を呪いにかけ、縛ってしまうんだ」


フジテレビ/2021年9月4日放送
【脚本】
藤井清美/【原作】澤村御影
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