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配達されたい私たち・第3話 [配達されたい私たち]

「漢字の『死』の読み方はひとつ。では、最も読み方の多い漢字はなにか? 生きる――『生』という字だ」



「(ぼくは)心が失明してるんだ。目が見えないやつに、グラビア見せて喜ぶか」



「“うつ” は気の持ちようじゃなくて病気だ。そういう(励ましの)言葉で治るなら、がんや心臓病も精神論で治る」



「心にも寿命はある」



「心をなくした人間は、映画を上映しない映画館と同じで空っぽだ」



「義足を気に病む患者さんに、強く生きましょうと励ましていたわたしはバカでした。気に病まないのは異常です」



「成分にパラコートが入った農薬を飲むの。(自殺するなら)それがいちばん。胃を洗って、浣腸して、血液浄化すれば、すぐによくなる。駆けつけた家族と抱き合って、悪かったって泣く。バカなことをした、これからはちゃんと生きるって誓う。でも、4、5日すると、体に染み込んだパラコートがゆっくり呼吸障害を起こす。いくら息を吸っても、呼吸器つけても、酸素を取り込めなくなる。何日も溺れるように苦しんで、亡くなる。ちゃんと生きなきゃ、死ねないの。自分で死ぬなら、苦しんで。苦しむぐらいの誠意は見せて」



「友達いたよ。オレがこうなったら、心配してくれた。1年経ったら誰もこなくなった。飽きるよね、そりゃ。オレが死んだら葬式で泣く。こんなことになる前に、なぜ電話くれなかったって。メールもよこさないくせに。泣いて当事者になりたがる。参加しなけりゃ、そりゃ、つまらないからだ」


WOWOW/2013年5月26日放送
【脚本】
一色伸幸/【原作】一色伸幸
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