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映画 鈴木先生 [映画]

「がんばれ、がんばれ、と無理強いし、過度な期待を寄せることが危険であることは、オレだってよくわかってるよ。だが、その考え方に とらわれてしまうこともまた、危険なことなんじゃないか。がんばれと無理強いされたからこそ、一歩を踏み出せる人間がいることも事実なんだ」



「おまえが本当は厳しい期待を望んでいる人間なのか、それとも本当にそっとしておいてほしい人間なのか、オレも確証があるわけじゃない。おまえ自身だって、わかってないのかもしれない。だがな、もしできるなら、恵まれてるからって、なんでがんばらなきゃいけないんだ――そうオレを恨みながらでもかまわない。がんばれるだけ、がんばってみないか」



「世の中は、各々が役割を演じることで成り立っている部分もあるんだ。(中略) いやな上司もまた “いやな上司” を演じているだけかもしれない。そう考えれば、この世の中はそれほど悪いものじゃないだろ」



「みなさんは、どんな理由で(生徒会選挙の)票を投じますか。(候補者が)友達だから、カッコいいから、美人だから、そんな理由で選んでいるやつはバカだ、自分は違う。そう思ってる人もいるでしょう。では、いったい どれくらい考えたら、ちゃんと選んだと言えるんでしょうか。たとえば、大したやる気もなく、内申書 目当てとか、その程度の理由で立候補したとしても、演説のテクニックなんて、本でもネットでも学べるし、レクチャーを受けて うわべだけの能力を身につけ、みんなに好印象を与えることだってできます。しかし、一概にそれが悪いとも言えません。うわべだけの能力であっても、現実に役立つ場合もあるわけですから。つまり、投票とは、とても難しい行為なのです。真剣に苦労して投票し、結果が出たあとも、自分の投じた一票について反省や後悔を重ねるべきなんです。しかし、ぼくには多くの人がそういう気持ちで参加してるとは思えない。最悪なのは、自分が不真面目に参加してる自覚すらないアホたちだ。自分が本当に、真剣にやったかどうか振り返ろうともせず、(事実を指摘したぼくに)怒りをぶつける。その単純さが不真面目の証拠だ。しかし、ぼくが本当に批判したいのは みなさんではありません。ぼくが怒りを覚えるのは、そんな不真面目な投票者の一票と、真剣な投票者の一票を、まったく同じ重さでカウントするこの選挙のシステムそのもの。そして、やみくもに投票率を上げようとし、不真面目な人たちに投票を強要する学校側の方針です」



「きみと同じようなことを言っていた生徒がいる。 『この社会は、真面目な人間が損をする仕組みになっている。そのシステムで仕方がないのなら、せめて避難する場所、逃避する権利を認めてほしい』 と。彼は生徒会選挙でそう主張したんだ。いうなれば、合法な形でテロをおこなったわけだ。(暴力で世界を壊そうとしているきみとは違う。)もちろん、(彼のした行為は)ほめられたことじゃない。だが、オレは自分の教育のひとつの成果だと思って、誇らしくもあるんだ。(中略) オレは教育だけが世界を変えられると思ってる。こいつら自身が、少しずつ世界を変えてくれると信じてみようじゃないか」



「そう簡単に(レイプ)できるとは思わないでください。わたしは全力で抵抗しますから。あそこには、こんなわたしでも大切に思ってくれてる人が何人かいます。わたしが傷つけられたら、その人たちが苦しむ。だから、あなたの好きにさせるわけには、絶対にいかないんです。わたしには、わたしの体に “自分自身のため” 以上の責任がある」


テレビ東京/2014年12月27日深夜放送(2013年1月公開)
【脚本】
古沢良太/【原作】武富健治
当ブログはテレビドラマに限って台詞を採録していますが、ドラマの延長線上に作られた映画についてのみ、テレビ放映(CSを除く)された段階で採録の対象にしています。


※レギュラー放送時にピックアップした台詞(の言い換え)は今回の採録対象からはずしました。 参照→(5段目)


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