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銀と金・第10話 [銀と金]

「皆、待てないんだなあ。敗者は必ず死に急ぐ」



「ひとはギリギリ切羽詰まってくると、無為に耐えられないものだ。ここまで築いた手牌を壊していく、その行為に耐えられない。だから、勇気を出す・・・いままで使ったことのない勇気をね。とんでもない弱虫が、限りなく死に近い決断だってする。通常の神経はもうとっくに壊れてる。だから、解放を望む。地獄を見つめて生きるより、希望を持って死にたい。そう望む。それが人間の末期まつご。弱い。だが、実に人間的だ」



「ああ、愉快、愉快。自分以外の者の破滅。この世に、これほどの愉悦がほかにあろうか」



「やつの脳は金が積もりすぎて、すでに常軌を逸してる」



「オレの持ってるギャンブルのイメージは、身投げ。気がつくと高いビルの屋上に立っている自分がいて、ビルの向こう側へ飛び越えようとしている。でも、どれだけ飛べば、越えられるかわからない。しかし、越えなきゃいけないと感じている。このときの、次の一歩がギャンブル。オレにできるのは、地を蹴り、身を宙に投げること。飛べるか飛べないかは、もはや問題ではない。ただその飛ぼうとする行為こそが、ギャンブル」



「理で動くオレたちは、心のどこかでいつも計算してしまう。これがギャンブルの場では、たいてい足を引っ張る。損得を越えた感性が博打ばくちを打つ者にとって いちばん大事なセンス」



「人間は周囲との関係で正気を保っている。だが、その関係をすべて絶ってしまったら、狂わないではいられない」


テレビ東京/2017年3月11日深夜放送
【脚本】
根本ノンジ/【原作】福本伸行
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