SSブログ

やすらぎの刻 ~道・第225話 [やすらぎの刻]

「それは原生林の奥にあって、樹齢およそ400年。朽ちかけ、しかし、凛と立っていた。あの木のように、わたしは死にたい。誰からも悲しまれず、誰からも忘れられて」



「布団の外に手が出てたから、入れてやろうと思って、その手を持ったらよ、あんまり細くて。急にオレ・・・オレ、涙が出てきちまってよ。むかし、あいつが女相手に偉そうにしゃべってたのを思い出したんだ。人間の体は70パーセントが水でな、生まれたばかりのときは80パーセント水なんだって。それが年を取るとよ、60パーセント、50パーセント、最後は45パーセントになるんだそうだよ。あいつ、偉そうに講義してたな。それがいまはよ、まるっきり水気が抜けちまいやがってな」


テレビ朝日/2020年2月25日放送
【脚本】
倉本聰
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。