「よくゲームで、ふたつの選択肢からひとつ選ばされるやないですか。(『攻撃しますか』『逃げますか』みたいな)それです。最近ね、わたしの人生、その二択を間違い続けて、ここまで きたんちゃうかなって思うんです。『仕事しますか』『友達と遊びますか』で仕事 選んで、『仕事しますか』『デートしますか』で、やっぱり仕事 選んで・・・。その結果、こうして部屋に独りやないですか」



「いま休みやからって、うちら(アパレル関係)の仕事が、世の中に必要ないってことでは、まったくないですよね。オーケストラも、そやないですか。長いこと座ってるからって、シンバルのひとがその曲に不要やとは、誰も思いません。出番がくるまで静かに座ってんのも、きっと仕事のうちなんですね。『よっしゃ、出番や』って、立ち上がるときまで、力を蓄えておくことにします」



「向き合って、おんなじもん食べてんのに、(スマホの中の)常林つねはやしさんがすごく遠くにいる気がします。見えてるからこそ、余計に遠いです」
「ぼくもビデオ通話って、予告編みたいやなと思ってました。(中略) うまくできてる予告編ほど、見れば見るほど、どうしても本編を見たくなる」
「カミングスーンってやつですね。自由にひとと会える日も、カミングスーンやったら、ええですね」


NHK/2020年5月30日深夜放送
【脚本】桑原亮子