東京地検の男

「（あの男を自白させるのは）無理ですね。真面目すぎます。真面目すぎて、白状するより、死を選ぶタイプです」

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「人生っていうのは、あきらめたら そこで終わりですよ。なにかを成し遂げるひとは、どんなひとですか。あきらめなかったひとです」

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「いつも いちばん苦労するのは、下の人間ですよ。上のひとたちは、自分を守るシステムを、ちゃんと確保してますから。下の人間が それに入れてもらえてると思ったら、大間違いだ。本当の希望は、他人任せでは手に入らない――」

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「事件に大きいも小さいもないと思うんですけど」
「あります。社会に与える影響の大と小が」

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「ネクタイの選び方は、まず色ですよ。赤系は頼もしい印象。青系は誠実な印象を与えます。初対面のひとに会うなら、親しみやすいイエロー系がいいかもしれませんね。その３つ知ってれば、迷うことはありませんよ」

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「あなたは、なにを・・・いや、誰を守ってるんですか。倉田さんは切り捨てられました。あなたは切り捨てられないとでも、思っているんですか。いや、（こうして身代わりで出頭してきた時点で）もう切り捨てられたんだ。ひとに いいように使われて、ロボットのように生きていくんですか。政治家の秘書になったのは、将来、政治家になって、国をよくするために働きたいと思ったからじゃないんですか。その理想を、いつ失ってしまったんですか」

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「権力者は いつでも われわれを、力で抑えつけようとします。でも、どんな力にも正義で対抗できるはずです・・・勇気さえあれば」

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テレビ朝日／2021年3月24日放送
【脚本】尾崎将也