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最高のオバハン 中島ハルコ・第1話 [最高のオバハン 中島ハルコ]

「愛人のくせに調子に乗るんじゃないわよ。あたしを動かそうなんて、あんた、100年 早いわよ。クリニックの お客様だからと思って我慢してたけど、あたしは あんたのためには1ミリも動かないわよ。こんなパーティひらいて、奥さんヅラして・・・。愛人は愛人らしく、もっと謙虚でいたらどうなの」



「愛人が本妻ヅラするようになったら、その男は お終いよ。ヨボヨボになったとき、看取ってもらおうとしても、奥さんにも、子供にも、冷たくされるのがオチよ。愛人だって、とうとう籍を入れてくれなかった男の下の世話なんて、まっぴらごめんよ。脅しじゃなく、最後は高級老人ホームにも入れず、しょぼいワンルームマンションで、独りぼっちで寝たきりって元経営者を、わたしは何人も知ってるわ。富と、地位と、若い愛人と、いまは すべてを手に入れた気になっているでしょうけど、女で けつまずいて転げ落ちる坂は、そういう地獄に続くのよ。所詮、自分の人生を壊すのは、自分なのよ」



「知ってるでしょ。大阪人のケチは値切るのが好き。でも、わたしみたいな尾張の人間のケチは、お値打ちが好きなのよ」



「不倫には、女が守るべき『四ないルール』があるの。『1、女の家には(男を)入れない』『2、女はお金を出さない』『3、鍵を渡さない』『4、男の言葉は信じない』――。この4つを守らなければ、ただの都合のいい女になるだけ」



「(その男が)あなたを捨てなかったのは、まあ、ケチな男にありがちな『ふたり愛人がいます病』にかかったから。ふたりいることが勲章に思えて、手放さなかったってことかしら」



「結婚するということは、さっきの奥さんみたいに、ケチで、バカで、女にだらしない男のために頭を下げたり、同じ遺伝子を継ぐ子供を育て、同じ遺伝子を持つ親の介護をするということなのよ。それが できるひとは、それは立派よ。死んだら、必ず天国に行けるわよ」


フジテレビ/2021年4月10日放送
【脚本】
西荻弓絵/【原作】林真理子
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