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映像研には手を出すな!(映画版) [映画]

「文化祭は捨てます。あんなものは、所詮、ごっこ遊びです。それに、各部がここぞとばかりに成果を上げようとする競争率の高いところで勝負しても埋もれるだけ」



「こいつに合わせると、(敵は)ちっこい怪獣じゃな。(3メートルは巨体)でも、ロボよりキリンのほうが大きいですぜ。3メートルの怪獣なら、重機関銃で充分じゃ」



「映像研は危険だ。危険なんだ。全面投影面積がどうのこう言ってんの、オレはこの目に聞いた。あいつらはロボットをフィクションとして楽しめない人間だ。いいか、ロボが危ないからといって、ほふく前進したり、そのロボットが戦車に負けるようなアニメを作りかねないやつらだ。巨大ロボットは虚構だからこそ、素晴らしいんだ。いいか、ロボットが這ってミサイルよけてみろ。ロボットが戦車に負けてみろ。ロボ研は そこで おしまいだ」



「わかってたんですよ。『怪獣が現れたぞー』『戦車じゃ勝てない』『よし、じゃあ二足歩行ロボだ』ってならないんですよね、これが。戦車がダメだったら、次に出てくるのは・・・強い戦車です。そりゃあ、住民 避難させて、戦車 持ってきますよ、現実ではね。アニメの影響でホントにロボットを作りはじめるような人間は、すぐ気づきますよ。『あ、これ無理かも』って」



「現実的に考えようと思うほど矛盾を抱えて、夢を見ることしか許されない領域が憎い」



「われわれが なにを言っても、彼らは完成形を想像する回路が未発達。だから、不安にかられて、自分の感情を支離滅裂に解説するばかり。一方、われわれ映像研は状況を打開できるクリエーター。われわれが落ち着いた態度で振る舞って見せれば、彼らは安心し、簡単にコントロールできる」



「こいつら、特殊な教養がないと楽しめないモノを作りたがる」



「そんなにスイッチあって、操縦できるんですね?」
「オレならできる。なぜなら、ロボを愛しているから」



「猫の手も借りたいぐらい金がないですが、またたび買ってやる余裕もないほど金がないので、なにか欲しいとでも言われたら、首を絞めてやろうかと」



「視聴者の目が厳しいんだ。ロボアニメ業界ってのは、半分が敵で、もう半分は将来の敵なのだ。手間を惜しめば、ロボット警察にすぐバレる」



「巨大ロボは “責任” だからね。ロボアニメを作るってことは、逃れられない罪を背負うことだ。なにをやっても、非の打ちどころがある。どっちに転んでも、品定めでしょ」



「あんたは他人のために絵がけるほど、器用な人間なんすか。ひとの目なんか気にせず、巨大ロボを描きゃいいんすよ。(中略) あんたがダメだと思うから、この作品はダメなんですよ。他人なんて関係ない。監督なんですよ、あんたは。あんたがこのロボットに満足できないなら、さらに好き勝手 描く以外に選択肢はないんですよ」


WOWOW/2021年5月29日放送(2020年9月公開)
【脚本】
英勉高野水登/【原作】大童澄瞳
当ブログはテレビドラマに限って台詞を採録していますが、ドラマの延長線上に作られた映画についてのみ、テレビ放映(CSを除く)された段階で採録の対象にしています。
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