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しずかちゃんとパパ・第6話 [しずかちゃんとパパ]

「わたしは、わたしが寂しいより、圭一さんのお母さんが寂しいほうがイヤです。だって、大切なひとの 大切なひとは、大切じゃないですか」



「感動するということなんですね・・・誰かを好きになるということは」



「結婚という形がベストなのかは、しずかさんと お互いの価値観について話し合ったあとの判断となりますが、どちらかが死ぬまで一緒にいることを、便宜上 結婚と表現するなら、ぼくは そのつもりです」



「ついてこないでください。(圭一さんと一緒にいると)嫌がるひとが いるからです。わたしが誰かに好きになってもらったり、優しくされたりすると、『傷ついた』って泣かれたり、『イラつく』って怒られたり、媚びてるとか、あざといとか、うざいとか、キモいとか、怖いとか、不幸自慢とか、めちゃくちゃ・・・めちゃくちゃ傷つく悪口 言われたりするからです。そういうのって、もう誰にも好きになってもらえなくていいって思うくらい、イヤなんです」



「あなたは媚びてないし、あざとくないし、大袈裟でも、うざくも、キモくも、怖くもないし、不幸自慢なんかしていません。あなたを そう見る側に、なにか理由があるんだと思います・・・あなたに そうであってほしい なにかが。(これは)優しさではなく、質問の回答として断言します。あなたは なにも悪くないです」



「夢は必須ではありません。ぼくも夢はありません。でも、祖父が教えてくれました。夢は探すものじゃない。向こうからやって来てしまうものだと。逃げても、逃げても、追いかけてくるものだから、探す必要はないと。(もし、一生やって来こなくても)問題ありません。必須ではありませんから」



「わたし、好きなんです・・・。大好きなんです、わたしのこと。いいですよね・・・わたしのこと 嫌いなひとがいても、わたしの好きな わたしでいて。いいですよね・・・それで ひとに好きになってもらっても」


NHK BSプレミアム/2022年4月17日放送
【脚本】
蛭田直美
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