「(小説を)書こうと思うんです。きみのことを書こうと思うんです。ずっと、それだけを書こうと思うんです。なんでって、ずっと好きだからに決まってるじゃないですか。いいですか。いや だから、ずっと書くには、ずっと隣にいてほしいわけで。いいですか。いてくれますか、隣に」



「時は戻らないというのは真実だ。でも、ひとは記憶というものを巧みに使って、あたかも時間をさかのぼったかのように感じるという ちょっと気の利いた能力を持っている。そうやって、ひとは自分が過ごしてきた時間の中を自由に行き来して、薄味の人生にピリッとした香辛料を振りかけるのだ」



「わたしは たったひとりのひとを好きになれば、それでいいの」


テレビ朝日/2023年4月8日放送
【脚本】岡田惠和/【原作】市川拓司