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最高の教師 1年後、私は生徒に■された・第1話 [最高の教師]

「生徒の問題を注意すれば、笑みを浮かべてパワハラと騒ぎ立てられ、生徒の悩みに耳を傾ければ、直ちにモラハラと糾弾されるこの時代に、彼らが教師に期待する役割は、もはや ただ彼らの自由を邪魔せず、卒業の日を迎えさせることだけとなっていた。今年もイヤになるほど問題が山積した。だが、わたしは なにもできずにいた。いや、なにもせずに・・・生き抜いた」



「(あなたたちを退学に追い込むとか)そんなことは考えていません。なぜなら、あなたたちは正当な罰が下されても、自分は悪くない、なぜ自分が罰せられなければいけないんだと、起きた出来事を顧みず、誰かのせいにして過ごすだけということを知っていますから。自分に起きたマイナスな出来事を、誰かのせいにしてぶつけるのが得意な生き物でしょ、あなたたちは」



「いま下を向いてる みなさん。あなたたちも思ってませんか。悪いのは、ほかのあいつだ。オレたちは本当は(イジメなんか)やりたくなかった――。そう心で唱え、誰かのせいにしてませんか。そんなにも、誰かと違うことをするのは怖いですか」



「この中で、本当に心の底から鵜久森うぐもりさんに憎しみを抱き、怒り、どうにかして彼女を苦しめてやりたいと、強く心に思って、このような仕打ちに参加してるひとは手を挙げてください。誰もいませんか。もし強い感情もなく、その場の空気であったり、誰かが やっているからという同調的感覚や、自分に矛先が向かないためだけの逃避的思考で、こんなにも彼女の心を砕き、踏みにじり、蔑むような出来事に参加できるのだとしたら、ここにいる みなさんは もはや人間ではないと思います」



「あなたは このクラスのひとたちに、なにを されたんですか。(中略) 自分がされた嫌なことを、自分で口にするのは、とても苦痛です。でも、ここにいるひとは、自分がしたことが どういうことなのか、誰ひとり自覚していません。だから、あなたが なにをされ、どんなに苦しみ、どんなにも痛んだのか、それをはっきりと告げることが、この無自覚な動物たちにできる まず最初の攻撃なんです」


日本テレビ/2023年7月15日放送
【脚本】
ツバキマサタカ
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