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仮想儀礼・第2話 [仮想儀礼]

「人間、『わたしたち』って言われると、すぐ『わたしたち』側になろうとするもんね」



「いるんだよ。社会のシステムや制度について、正確な知識を持っていないひと。個人じゃ、問題の解決もできないし、相談相手もいない。家族に話しても『愚痴っぽいひとだ』と聞き流されたりしてさ」



「祈りの時間を設けることで、生活習慣が整い、体調がよくなって、ひとに優しくできる余裕が生まれた。優しくされた家族は、彼女に優しくし返した――。それが信心の正体なんですよ、広江さん」



「(恵法三倫会えほうさんりんかいは政財界への)膨大な額の寄付金を資源に、名誉と信頼を買い取ってるっていいますね。まあ、教団の広告費としては、安上がりなんで」



「こいつらが野放しなのは、結局、宗教右派だからだよ。家父長制の権化のロビイストね。男は男らしく、女は女らしく子供を産んで共同体に奉仕しろ。間違っても、個人の幸福の追求なんか すんなって考え方が、保守政党の手厚い庇護を生んでる仕組みなのよ」


NHK BS/2023年12月10日放送
【脚本】
港岳彦/【原作】篠田節子
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