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アイドル誕生 輝け昭和歌謡 [単発]

「オレは一編の詞でも、映画に匹敵する物語を込めて書いてる」



「南(沙織)はスターにはしません。南はアイドルです。沖縄が返還されるかもしれない このときに、素朴で共感できる彼女は、手の届かないスターじゃない。アイドルなんです」



「700人 予選すりゃ、(歌のうまいひとは)いる。のど自慢でカネ3つ鳴らせるひとはいる。ただ、スターはいない」



「あいつは(プロデューサーで)詞も曲も書くわけじゃない。(中略) オレは詞を書き、番組を企画している。実態があるんだ」



「ぼくの考えるアイドルは、つかみどころのなさが必要なの。小賢しさは無用なの。茫洋とした、ある種の不可解さが、大衆を魅了するフェロモンになるわけ」



「時代がアイドルを欲してる。あこがれよりも、身近。圧倒的な技量よりも、応援したくなる魅力。(プロデューサーの)酒井は大衆の変化を見抜いてる。時代の飢えが そこにあるなら、その飢えを満たすまでだ」



「酒井さんは見栄えがいいし、芸能人とも よく つるんでます。女の子からもモテる。阿久さんとは真逆ですね。酒井さんのスマートな生き方は気に障るんでしょう。そこにあこがれる自分にも腹が立つ。あこがれるなら、やればいいんですけどね。プライド高くて、負けず嫌いで、格好つけで、不器用だからできない。そこを普段はおくびにも出さない。やせ我慢な男の生き方。そこが阿久さんのいいところでもあり、彼にしか書けないドラマチックな詞の原動力でもある」



「彼女(山口百恵)は地味だし、明るくはない。うちの南や天地(真理)にある、素朴さや、親しみやすさもない。同じ路線、二番煎じを期待するなら、彼女は必要ありません。しかし、そんな彼女なのに(『スター誕生!』の)決戦大会では20社がプラカードを上げたんです。彼女を生で見たひとは、なにかを感じた。テレビでは わからない なにかが あったんです。わたしは彼女の中に潜む魅力を必ず人々に伝えてみせます」



「マンネリこそ、テレビにおける成功の証です。ずっと革新し続けることはできません」



「天から授かった才能で自ら光り輝くのがスター。アイドルはひととの出会いで輝く存在。ひとが夢中になるのは、彼女たちの成長や変化になんじゃないですか」



「キャンディーズの路線を追っても、彼女たち(ピンク・レディー)では追いつけません。恥をかくかもしれませんが、奇跡を起こすなら(デビュー曲は)『ペッパー警部』です。彼女たちは、野球でたとえるとドラフト5位なんです。そんな ふたりが成功するためには、捨て身の勝負に出るしかありません」


NHK BS/2024年1月2日放送
【脚本】
児島秀樹吉田照幸
※ 7段目は2名による連続した台詞をつなげたものです
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