怪盗 山猫・第10話（最終回） [怪盗 山猫]
「この国の人間はな、国の未来より、明日の自分のことで精一杯なんだよ。（中略） なにかを変えたいほど世の中に不満を持ってるわけでもない。オレやおまえが思うより、この国の人間は いまを憂いていないんだよ」
「この国は裕福になりすぎたんだ。一度 贅沢を味わったものは、それを犠牲にしてまで自分の生き方を変えようとは思わない。なら、この国をどうすべきか。維持だよ。たとえ世界に日本の国益を譲渡してでも、国民が今日と変わらぬ明日を迎えられるように維持していく。それが結城の思想だ。大きな改革なんて必要ないんだ」
日本テレビ／2016年3月19日放送
【脚本】武藤将吾／【原作】神永学
怪盗 山猫・第７話 [怪盗 山猫]
「人が国を作るんじゃない。国が人を作るんだ。この国の人間には思想がないんだよ。戦争に負けてから、そういう教育を受けてこなかったからな。戦後レジームによって、われわれは戦う姿勢を徹底的に排除され、大和魂たるのものを失った。その結果、弱腰の政治家しか残らなくなり、国民も負けの美学をもてはやす お気楽な人種に成り下がった」
「理想を掲げて（あんたは）政治家になったのかもしれない。でも、逃げたんだろ。なにもしようとしない国民から、私利私欲にまみれた政治家から、あんたは逃げて金に走った。金は裏切んねえかんな。あんたは弱かっただけだ。この国のせいにすんじゃねえよ。金が欲しかったから、大勢の人間をだました。ただそれだけだ」
日本テレビ／2016年2月27日放送
【脚本】武藤将吾／【原作】神永学
怪盗 山猫・第３話 [怪盗 山猫]
「世界で日本がなんて呼ばれてるか知ってるか。スパイ天国だよ。情報はすべて筒抜け、やりたい放題だ。自分のことしか興味がない。この国は平和ボケに浸かったサルの動物園だ。とっくの昔に終わってるんだよ」
「義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義――。かつての日本人なら誰もが兼ね備えていた資質だった。けど、オレたちはいつしか その心を忘却の彼方へ置き去りにした。それでも・・・それでも、士の魂を持った人間はこの国にいんだよ。確かにいるんだよ」
日本テレビ／2016年1月30日放送
【脚本】武藤将吾／【原作】神永学
怪盗 山猫・第２話 [怪盗 山猫]
「イジメだろうが、アイドルだろうが、売春だろうが、なんでも好きなコトやりゃあいい。でもな、自由ってのは、なにやっても許されるって意味じゃねえんだよ。好きなコトやんなら、その責任もちゃんと とれって話だよ」
「道義とは、体における骨のようなものである。骨がなければ、頭は乗らず、手は動かず、脚は立たず、才能あっても、学問あっても、道義なければ、まことにあるべき姿とは ほど遠い――。なに言ってっか わかんねえだろう。超訳すれば、 『ごめん』 や 『ありがとう』 が言えなきゃ、人間じゃねえ。ひとの痛みがわからなかったら、生きてる価値がねえ。そういうことだ」
「わかってんだろ、自分独りじゃ なにもできねえ ただのクソガキだってな。自分のケツが拭けなかったら、誰かに拭いてもらうしかねえんだよ。そういう人間をひとりでも多く作るしかねえんだよ。どうやって作るか知ってるか。ありがとうだよ。変わんなら いましかねえぞ」
日本テレビ／2016年1月23日放送
【脚本】武藤将吾／【原作】神永学
怪盗 山猫・第１話 [怪盗 山猫]
「わかろうとする気持ちは大事ですよ。100％わかってあげられなくても、わかってくれようとする人が、そばにいるだけで変わりますから、人間は」
「死を、取るに足らないものと思えることは勇気である。しかし、生が死よりつらい場合は、あえて生きることこそ真の勇気といえる」
「オレは罪を犯せば誰かが傷つくことを知っている。いつか自分に罰がくだることも知っている。それでも譲れねえもののために法をやぶる」
「誰も助けてくれなかった？ 誰もそばにいてくれなかった？ 違えだろ。おまえがなにも見ようとしなかっただけだ。大事なもんは そこかしこに あったんだよ」
日本テレビ／2016年1月16日放送
【脚本】武藤将吾／【原作】神永学
