沈黙法廷・第5話(最終回) [沈黙法廷]
「なぜ彼女は、いま この(被告人)席にいるのでしょうか。それは警察と検察が大した証拠がないのにもかかわらず、見込み捜査に特化し、さらには埼玉県警との競争意識から、山本さんを強引に逮捕、送検、そして起訴してしまったからです。そこにマスコミが便乗し、メディアスクラムを組んで、山本さんを稀代の悪女であるかのような報道を繰り返し、真実とは異なったイメージが独り歩きしていったのです。この裁判が、自白も、確たる物的証拠がないのにも関わらず、状況証拠と偏見によって山本さんに有罪判決を下せば、またひとつ、ここに大きな冤罪が生まれてしまうことになります。それだけは避けなければなりません。(裁判員の)みなさん、最後の砦です。先入観や、マスコミが言うことに惑わされず、常識に従って判断してください。有罪とすることに疑問があるのなら、無罪としなければならないのです」
WOWOW/2017年10月22日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】佐々木譲
沈黙法廷・第4話 [沈黙法廷]
「最近の裁判ってのはね、地味なんだよ。まあ、言ってみればね、被告が自分のやった事実を認めたところからはじまっちゃうから。だからまあ、正直な話、量刑の駆け引きなんだよね。被告には こんなに切羽詰まった事情がありました。だから、刑期をもうちょっと軽くしてください、とかさ。反省しまくっておりますから、ちょっとでもまけてちょうだい、みたいな」
WOWOW/2017年10月15日放送
【脚本】尾崎将也/【原作】佐々木譲
沈黙法廷・第3話 [沈黙法廷]
「(取調べで同じことを何度も訊くのは)警察や検察がよく使う手です。言ったことが少しでも違うと揚げ足を取って、鬼の首を取ったように突っ込んでくる。あなたのキャラクターを作り込むつもりなんです。証言がコロコロ変わるから信用できない女とね。裁判員や裁判官にも、はじめからそう刷り込もうとしてる」
WOWOW/2017年10月8日放送
【脚本】三浦駿斗/【原作】佐々木譲