陸王・第10話(最終回) [陸王]
「挑戦しなけりゃ、負けもなければ、勝ちもない。なにひとつ成長せずに、ただ生き延びたって、そんなのは意味がない。(中略) ホントの負けってのは、挑戦することをやめたときだ」
「(こはぜ屋で働いて学んだことは)仕事の厳しさと、そこに逃げずに挑戦する楽しさです。それが仕事の本当の面白さだと気づかされました」
「いまの こはぜ屋さんは2年前のオレなんです。(中略) 生きるか死ぬかの厳しい状況の中で、必死ではい上がろうと もがいている。もしオレがこの陸王を履かなかったら、それはオレが苦しいときに背を向けていった連中と同じですよ。オレは自分が信じたものを、信じたひとたちを、ずっと信じていたいんです。このシューズを履かなかったら、そういう自分自身も裏切ることになる」
TBS/2017年12月24日放送
【脚本】八津弘幸/【脚本協力】吉田真侑子/【原作】池井戸潤
陸王・第9話 [陸王]
「順風満帆な人生なんてありませんよ。だけど、わたしには すべてを失った経験がある。絶望を知っていることが、わたしの最大の強みなんです」
「ムダなことかもしれないけど、無意味なことじゃない」
「御社の傘下に入れば(陸王を完成させるのは)簡単なのかもしれない。(だが)その簡単さが、わたしを迷わせるんです。たかが足袋ですが、100年作り続けてきた。こはぜ屋の暖簾は、そんなに軽いもんじゃない」
「暖簾だの、老舗だのと言えば、耳に心地いい響きかもしれませんが、そこに価値があるとすれば、現時点でも成長し、発展してるという会社の実態があってのことですよ」
「御社はわずか数年の短期間で急成長を遂げ、世界に通用する大企業となった。御園社長の経営手腕はお見事です。しかし、そのグループのほとんどは、買収によって子会社化したものですよね。『なにかが足りない? じゃあ、買ってこい』――。それが あなたの やり方だ。そうやって、必要なものを飲み込んでフェリックスは大きく成長してきたんでしょう。しかし、この(子会社のリストの)中には買収前とは まったく様変わりしてしまった企業や、すでに期待された役割を終えて、清算されてしまった企業も少なくない。(中略) あなたにとって買収は日常でも、うちにとっては一世一代の転機で、社員たちの人生を左右する大問題なんです。こはぜ屋を この中のひとつにするわけにはいかないんです」
「値段のつかないものにも価値はあるんです」
TBS/2017年12月17日放送
【脚本】八津弘幸、吉田真侑子/【原作】池井戸潤