アンナチュラル・第10話（最終回） [アンナチュラル]
「謎が解明されれば、大衆は飽きるだろ。こういうのはな、いかに謎を謎のまま引っ張るかだ」
「不条理な事件に巻き込まれた人間が、自分の人生を手放して、同じように不条理なことをしてしまったら、負けなんじゃないんですか」
TBS／2018年3月16日放送
【脚本】野木亜紀子
アンナチュラル・第８話 [アンナチュラル]
「この国の解剖率が上がらないのは、なぜだと思う。死人に金を使う人間がいないからだ。死体をいくら調べても、生き返らせることはできない」
「いまは なんでもかんでも（身元の照会は）DNAなんですよ。警察署同士で競ってますからね、DNAのサンプル数を。（競って勝っても意味はない。）こんなんやってますよって言いたいだけ」
「死ぬのに、いいひとも、悪いひともない。たまたま命を落とすんです。そして、わたしたちは たまたま生きている。たまたま生きている わたしたちは、死を忌まわしいものにしてはいけないんです」
TBS／2018年3月2日放送
【脚本】野木亜紀子
アンナチュラル・第７話 [アンナチュラル]
「生存者の罪悪感――。家族が災害で亡くなったり、悲しい事件に巻き込まれたひとが感じてしまうことがある。亡くなったひとと自分を分けたものは何なのか。どうして自分だけが生きているのか・・・」
「（彼は）法医学的には自殺。でも、わたしは殺されたんだと思う。法律では裁けないイジメという名の殺人」
「あなたが死んでなんになるの。あなたを苦しめたひとの名前を遺書に残して、それがなに？ 彼らはきっと転校して、名前を変えて、新しい人生を生きていくの。あなたの人生を奪ったことなんて、すっかり忘れて生きていくの。あなたが命を差し出しても、あなたの痛みは決して彼らに届かない。それでも死ぬの？ あなたの人生は、あなたのものだよ」
「横山は死んだ。ぼくだけが生きてていいのかな」
「死んだやつは答えてくれない、この先も。・・・許されるように、生きろ」
TBS／2018年2月23日放送
【脚本】野木亜紀子
アンナチュラル・第４話 [アンナチュラル]
「あったことを なかったことにする。そんな大人の姿を見せられたら、子供は石を投げるしかないですよ」
「イタリアの友達に聞いたんだけどさ、労働って罪なんだって。ひとはみな罪人で、罪をあがなうために働いている。だから、１分でも早く仕事を終わらせて家に帰る――」
「（働くのに）夢なんて、そんな大げさなもの なくてもいいんじゃない？ 目標程度で。給料入ったら あれ買うとか、休みができたら どっか行くだとか」
TBS／2018年2月2日放送
【脚本】野木亜紀子
アンナチュラル・第３話 [アンナチュラル]
「女は信用できねえだとか、おまえがクソ小せえこと言ってるから、（男の）オレが駆り出されたんだ。ひとなんて、どいつもこいつも、切りひらいて、皮を剥げば、ただの肉の塊だ。死ねばわかる」
「法医学は法治国家に不可欠な学問。法医学がおざなりにされるっていうことは、無法の国になるってこと」
TBS／2018年1月26日放送
【脚本】野木亜紀子
アンナチュラル・第２話 [アンナチュラル]
「自殺するにしても、練炭はお勧めしません。睡眠薬を飲んでも途中で起きてしまう場合があって、意識はあるのに体はピクリとも動かない。地獄です。失敗したら脳に障害が残って、一生 寝たきり」
「その言い方やめませんか。無理心中なんて言うの日本だけです。正しくは『murder-suicide』。殺人と、それに伴う犯人の自殺――。要するに、単なる身勝手な人殺しです」
「一家心中でよくあるじゃないですか。子供だけ残してあげたら かわいそうだから、殺してあげる――。それと同じです。（あの母親は）自分と子供が別の人間だということを理解していない」
「酸素が少しでも残ってるうちは死なない。息を止めて、泳がず じっとしていれば２、３分はもつ。意識を失うまでは１分。呼吸停止から３分は心臓が動いてる。そのあいだに救出されれば、助かる見込みはある。人間は意外としぶとい」
TBS／2018年1月19日放送
【脚本】野木亜紀子
アンナチュラル・第１話 [アンナチュラル]
「この世で最も怖ろしい毒、なんだかわかる？ 名前のない毒。毒物ってのはね、現存する毒の成分と比較するしか、検出する方法はないの。つまり、まったく未知の、新しい成分の毒物は誰にも検出できない。名前のない毒を作り出すことに成功すれば、人知れず殺し放題」
「正確な死因を調査するということは、みなさまの命を守るということでもあります。法医学は未来のための医学です」
「ウイルス漏れを隠すことは、名前のない毒をばらまくのと同じことです。死ななくていいひとが大勢 死んだ・・・。せめて、この先は懸命なご判断を」
TBS／2018年1月12日放送
【脚本】野木亜紀子
