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女の機嫌の直し方・第3話(最終回) [女の機嫌の直し方]

「おそらく、いまの奥さんの不機嫌は、いま起きたことに対してじゃなく、長年のチリツモが爆発してる状態だと(思います)。妻が突然 切り出す熟年離婚は、たいてい これです。(中略) 女性脳は出来事を感情に紐づけて記憶します。いまの奥さんの感情と同じ感情の記憶が、芋づる式に引き出された。トラブルに遭遇したとき、記憶の中から解決法を見出すための、女性脳の働きです。『あなたって、どうして そうなの?』(と言われましたね。)これがイエローカード。『あなたと一緒にいる意味がわからない』――これはレッドカード。ハッキリ言って離婚宣言です。でも、まだ復活のチャンスがひとつだけあります。魔法の言葉があるんです。『あなたと一緒にいる意味がわからない』、この言葉の本当の意味は『わたしは ずっと さびしかった』――。若い女性がよく言う『仕事とわたし、どっちが大事』。これも『さびしい』を意味します。でも、『あなたと一緒にいる意味がわからない』は、長年それを言えずに耐え続けてきた、もっと大きくて深い さびしさなんです。さびしかったんですよ、奥さん・・・ずっと、30年間。(中略) (だから、こう言ってあげてください。)『バカなこと言うな。一緒にいるだけで意味がある。そんな女はおまえだけだ』――。レッドカードを引っ繰り返す魔法の言葉です。(歯の浮くような台詞でも)気持ちは あとから ついてきます。言ってあげてください」



「仕事の愚痴、奥さんに言ったことありますか。(ないですよね。)だからです。女性の脳を なめないでください。物理的に ほっとかれたからって、さびしがったりしない。女はそこまでワガママじゃありません。参加したかったんですよ、奥さんは・・・あなたの人生に。ウルトラマンの妻になったと想像してみてください。何万光年も向こうの、知らない生物の命を救いに、命懸けで出かけちゃうんです、自分の家族ほっぽりだして。でも、ウルトラマンはヒーローだから、愚痴ったりしない。ジョワって飛んで帰ってきて、黙って ご飯 食べて、また出かけちゃう。これが いけないんです。『今日、ここをレッドキングにパンチされちゃって、すっごく痛かった』なんて愚痴ってくれたら、妻だって『え、かわいそう。フーフーしてあげるね』って、夫の人生に参加できる。女は男に ほっとかれたから寂しいんじゃない。愛するひとの人生の役に立っていない、その人生から締め出された感じが さびしいんです。(中略) 支えたいんです、女は。愛する男の愚痴は、女性へのプレゼントなんです」



「いい思い出もあったはずです・・・ここまで別れずにやってきたってことは。女性は出来事を感情に紐づけて記憶する――。それは、いい思い出もです。女はたった1度のいい思い出を、何万回も思い出して、うれしくなったりできるんです」



「われわれのことをウルトラマンだと言ってくれたお嬢ちゃんがいた。そうです、男は誰だってウルトラマンになりたいもんです。黙って、命懸けで戦って、女房子供には偉ぶって、涼しい顔していたい。それが男だ。なにが悪い。でも、ウルトラマンが守りたいのは地球じゃない。おまえだ。おまえがいる地球だから、守る意味がある。あなたと一緒にいる意味がわからない? なにを・・・なに言ってんだ。バカなこと言うな。一緒にいるだけで意味があるんだよ。そんな女は、おまえだけだ」



「男と女の間には非常に深い溝がある。だけど、その溝の幅は意外なほど せまいのかもしれない」


日本テレビ/2019年3月30日深夜放送
【脚本】
蛭田直美/【脚本協力】横澤夏子/【原案】黒川伊保子
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