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働かざる者たち・第5話 [働かざる者たち]

「新聞でいちばん読まれてる面、どこだか わかるか。ダントツでテレビ欄。経済面や政治面みたいな、政治部のエリート様が書く記事なんて、一般市民は読んじゃいねえのよ。あーあ、悲しいよな。そんなモンのために命 削ってよ」



「働かないで出世する――。それが一流の勝ち組じゃない? ぼくはこの働かない技術を自覚的に使いこなして、新聞社の部長という社会的地位と、年収1000万を手にしている。(デスクで)ソリティアをしているだけでね」



「とにかく、ひとを動かすことを学ぶんだよ。仕事には、誰の守備範囲でもないものが意外に多い。(そういう仕事が回ってきたら、自分でやらずに他人にやらせる。)でもね、どこか憎めない人間味ある一面を演じることも、忘れちゃダメよ」



「もはや新聞社は宅配制度で生き残ってるようなもんなのよ。記者がこだわる記事の質なんて関係ねえ。ただのチラシ。包み紙。ゴキブリ殺すための道具だ。でも、ぼくら販売部は売ってやるよ・・・たとえ その新聞が白紙でもね」



「おまえは真面目に働けよ。オレみてえに(働かない)図太さも、センスもねえんだから。それに、オレと違って、おまえは また やり直せんだからよ」



「読まれることだけが、記事の価値なのかな。ぼくらは本当に必要な記事を、未来の社会に残してく歴史の記録者なんだ。だから、これから形は変わっても、記者という仕事の価値は決して変わらないと、ぼくは信じてる」


テレビ東京/2020年9月23日深夜放送
【脚本】
有働佳史/【原作】サレンダー橋本
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