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ここは今から倫理です。・第6話 [ここは今から倫理です。]

「こちらの愛も、誠意も、むこうが求めているのでなければ、そんなもの、彼らにしてみれば いらないんですよ。お節介です」



「勉強は なにも受験勉強のことだけを言うんじゃありません。図書館を歩いて、面白そうだと思った本を手に取り、読むことも、あそこには なにがあるだろう・・・そう思い、そこへ冒険しにいくことも、すべて勉強。勉強は本来、すごく楽しいことなのですよ」



「田村くんは いま大学へ行くためにだけに勉強をしているのですか。あなたは本当にその大学に行きたいと思っている? (中略) あなたはエライ。努力をやめずに、(あなたのために時間とお金をかけてくれる優しい)お母さんを大切に思っていて・・・。エリック・ホッファーは言いました。『他者への没頭は、それが支援であれ、妨害であれ、愛情であれ、憎悪であれ、つまるところ自分から逃げるための手段である』と。大学へ進んだら、あなたは自分のための勉強をして下さいますか。あなたは努力ができて、親思いで、とても立派なひとです。どうか、そんな自分をいちばんに愛して、自分のために生きてくださいね」



「わたしたちは言葉の力を信じすぎているのかもしれません。どんなに言葉を尽くして語り合っても、お互いの思い すべてを捉えられるとは限らない。理解し合えたという幻想のもとに、お互いの無理解が加速していくこともある。曽我くんは “言葉の力” というのに とても慎重で、だからこそ “言葉を発しない” という決断によって、この世界と誠実に向き合おうとしてるんじゃないか・・・なんて。こんなふうに言葉であなたを語る行為自体が、ナンセンスかもしれませんね。(中略) 『われわれは他人と同じになるために、厳しい自己放棄によって、自身の四分の三を捨てねばならない』とショーペンハウアーは言いましたが、あなたは決して他人と同じになろうとはしてない。四分の二くらいの気がします・・・捨てていたとしても」


NHK/2021年2月27日放送
【脚本】
高羽彩/【原作】雨瀬シオリ
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