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おいしい給食 season2・第6話 [おいしい給食]

「海の家のラーメンは、夏の浜辺というシチュエーションと、ラーメンという中華料理の組み合わせ自体に、非日常的な不思議感があり、(中略) 実力以上のうまさを醸し出す」



「(インド煮の正体が)見えた。夏に絶対 出ない煮物――。それは、おでんだ。間違いない。真夏に おでんという不思議さ。それを、あえて神秘の国、インドになぞらえたセンス。なんという形而上的な奥深さだ。もはや、宗教的ですらある。ここまできたか、給食センター。おそらく、おでんを前にした生徒たちは驚くだろう。『インド煮って、おでんかよ』と。しかし、わたしには わかる。毎日のおかずは、どうしてもマンネリになりがちだ。言葉ひとつで好奇心を刺激して、その実力の何倍もの期待を演出できる。なにが うれしいって、この謎を解いた喜びだ。複雑な数式を解いた快感に匹敵する。こうなったら、今日は食べる直前までインド煮との対面を避けよう。そして、満を持して、我がベストアンサーと向き合おうではないか」



「(インド煮って)単なるカレー煮じゃないか。豚肉、ジャガイモ、ニンジン、こんにゃく、さつま揚げ、うずらの卵、インゲン、それらをカレー風味に煮込んでいる。なんだよ、インド煮って(いうネーミング)。え、カレーだからか? え、え、インド、イコール、カレーだからか? そんな短絡的なことだったのか。いやいやいやいやいや・・・それは、いちばん最初に思ったことじゃないか。考えすぎた。勘を信じればよかった。というか、普通に、素直に考えるだけでよかったんだ。とんちのきいたネーミングだと深堀して、勝手に妄想し、ムダなリサーチをし、強引に答えを導き出し、そうに決まっていると無根拠に信じた・・・。今日いちにち、なんだったんだ」


tvk/2021年11月17日放送
【脚本】
永森裕二
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