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だれかに話したくなる山本周五郎日替わりドラマ2・第8話「松の花」 [だれかに話したくなる山本周五郎]

「息を引き取った妻の、その手を取ったとき、わたしは驚いた。皮膚の硬さ、ひどく荒れた手の甲。あれは(大番頭おおばんがしらの家で大事に育てられ、千石せんごくの家に嫁いだ者の手ではない。)水を使い、針を持ち、くりやに働く者たちと同じ手であった。(普段 着ていたという)この粗末な着物は、わたしが知らなかった やすの真の姿を教えてくれた。やすは つましい生活をしながら、ずっと陰でこの家を支えてくれていたのだ。(中略) いま やっとわかった。真に誉れ高き女性が、いかなるものかということを」



「(藩史を)書き直すぞ。誉れ高き女性たちは、伝記に載せられた者たちだけではない。世間には もっと多くの、称えるべき婦人たちがいる。その婦人たちを忘れては、どんな記録も意味がない」


NHK BSプレミアム/2021年2月16日放送
【脚本】
吉川久岳/【原作】山本周五郎
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