夫婦の秘密・第10話（最終回） [夫婦の秘密]
「いつか あのひとが言っていた。花はたくさん咲きすぎると、あちこちに養分がいってしまうから、結局、すべての花がダメになってしまうのだと。（ひとも同じだ。）あまりにも秘密が増えすぎると、すべてが壊れてしまう。だから、どれかを間引くしかないのだ」
「欲しいものを つかみ取るために 手が足りないって言うなら、ぼくの手を切り落として、あなたにあげます。見たいものがあるのに 目が足りないって言うなら、ぼくの目をくり抜いて、あげます。なんだってします、穂花さんのためなら。だから、そばにいさせてください、ずっと。それでも、やっぱり苦しみが続くなら、ぼくがあなたを殺してあげます」
BS-TBS／2024年3月7日放送
【脚本】武井彩
夫婦の秘密・第９話 [夫婦の秘密]
「時間がすべて解決してくれる――。そんなのは嘘だ。時間は なにも癒してはくれない。ただ残酷に、傷を深くするだけ」
「セイタカアワダチソウって知ってる？ あれ、勝手に ほかの植物の生息地に入ってきて、毒でほかの植物、みんな枯らしちゃうの。それで、自分だけキレイな花を咲かせて・・・でも、最後は枯れちゃうんだけどね、自分の毒で。やっぱり、ひとの幸せの邪魔をしちゃいけないんじゃないかな」
BS-TBS／2024年2月29日放送
【脚本】蓼内健太
夫婦の秘密・第８話 [夫婦の秘密]
「どうしても手に入れたいのに、どうしても手に入らないものって、ありません？ そういうとき、どうすればいいと思います？ 傷つけるんです・・・ものでも、ひとでも、徹底的に。そしたら、傷跡が残るでしょ。深ければ 深いほど、簡単には消えない。それはね、もう手に入れたのと同じです。心に残った深い傷は、一生そのひとの中に留まり、心を蝕み続ける。手に入らないなら、その命を奪って、永遠に自分のものにしてしまえばいい」
「きれいな花を咲かせるためには、どうすればいいか知ってるよね。栄養を充分 行き渡らせるために、余計な花や蕾を摘む――。わたしたち人間も同じじゃないかな。誰かが幸せになるためには、誰かが犠牲になることだってある」
BS-TBS／2024年2月22日放送
【脚本】蓼内健太
夫婦の秘密・第７話 [夫婦の秘密]
「見る時間によって、違う顔の花がある。朝 その花を見たひとは白い花と信じ、夜に その花を見たひとはピンクの花と信じるだろう。ふたつの顔を持つ花は、誰に愛されたくて、そんな生き方を選んだのだろうか」
「夫婦？ 都合の悪いことから目を背け、相手のきれいな部分しか見ようとしない――。それで夫婦って言えるわけ？」
BS-TBS／2024年2月15日放送
【脚本】武井彩
夫婦の秘密・第５話 [夫婦の秘密]
「なんか、おふたりとも『幸せ』に縛られてません？ 満たされてないカップルほど、自分たちのこと幸せそうに見せるっていうじゃないですか」
「本当に大変ですよね、自宅で看護なんて。それが結婚ってやつなんですか。紙にサインしただけで夫婦の義務に縛られて、自由を奪われて、相手のために身を削ったりしなきゃならない。そんなものに、なんの意味があるんですか」
「真白くんはさ、独りでいる自分が、手放しで幸せだって言いきれる？ 結婚は義務を背負う代わりに、独りじゃないっていう安心を得られるの」
BS-TBS／2024年2月1日放送
【脚本】武井彩
夫婦の秘密・第４話 [夫婦の秘密]
「植物は普通 水がないと枯れてしまうよね。でも、サボテンは砂漠でも生き続けることができる。花だって咲かせるんだよ。人間も同じじゃないかな。愛情が足りないような、どんなにツラい家庭環境でも、一生懸命 生きていれば、きれいな花を咲かせることはできる」
「秘密はひとを孤独にする。秘密が邪魔をして、誰かに救いを求めることすらできない」
BS-TBS／2024年1月25日放送
【脚本】蓼内健太
