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おいしい給食・第8話 [おいしい給食]

「(青信号は『進め』ではなく『進んでもよい』だと警察は言う。この)『進め』と『進んでもよい』の違いは、取り締まる側と、取り締まられる側の目線の違いだ。青だったら進むのを許すという、心地いいまでの上から目線」



「黄色信号の意味は『止まれ』なの。(中略) 本来の意味は赤も黄色も『止まれ』。でも、ひとはすぐに反応できないから、赤に変わるあいだに危険を知らせる時間を作っているの。それが黄色。黄色になって止まれるなら、止まらなきゃダメなの」



「信号の青は、緑ではない。日本にはもともと、緑という概念が希薄であり、青で想像する文化がある。青葉の葉は青いですか。その論法でいくと、青汁は緑汁と呼ばねばならない。教師としては軽率ではないですか」



「みんな、冷凍ミカンというものをわかっていない。真夏にミカンが出る奇跡を感じていない。冷凍ミカンの日は、今日一日をそのために使うべきなんだ。真夏の暑さに立ち向かい、あえて体に渇きを与え、カラッカラの自分へのご褒美を享受する。決して 道中 冷えた液体などで逃げてはいけない。カラッカラを経てからの、カチンコチンこそが勝利のプロセスだ」



「(冷凍ミカンは)もともと冬から春ごろにしか販売されていなかったミカンを、通年販売できる商品にしようという考えから発案された一品。収穫したミカンをそのまま夏まで冷凍し、1955年から駅で販売するようになったのが、はじまりと聞く。出荷ピーク時は1000万個を販売。給食への採用で、一気に国民食の地位に登りつめた。実はこの冷凍ミカン、冷凍庫に入れておけば完成すると思ってる輩が多すぎる。急冷と水つけを繰り返して、外に氷の膜を作り、乾燥を防ぐ工夫をしている。この膜によって、ミカンの水分が外に出てしまうことを防ぎ、パサパサしない おいしい冷凍ミカンができる。しかも、低温で食べるために、あえて甘みの強いミカンを使う。(中略) アイスとも違う、かき氷とも、フルーツとも違う。独特の食感と、天然の甘み。眉間にくる冷感も心地がいい。これは・・・これは日本人が考えた、最も安価な極上スイーツだ」


TOKYO MX/2019年12月2日放送
【脚本】
永森裕二
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