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TAROの塔・第4話(最終回) [TAROの塔]

「わたしは西洋諸国にワンダフルと誉められるものを作る気はありません。そういうものを、ぶち壊そうとしてるんです」



「わたしは世界を回って、こう呼びかけるつもりです。あなたの国で、まったくお金にならない、生きる喜びを提供してほしい、と。そう言われて、いまの日本はいったい なにが提供できるのか。わたしは日本人として、そこで世界と戦いたいのです」



「岡本太郎は、万博を国や企業の見本市から、普通の人間の祭りにするために戦ったんです。そのために、万博の腹の中に飛び込んだの。中に入らなければ、なんにも変えられないでしょ。たとえそれが燃え盛る炎の中であっても、にっこり笑って飛び込んでいくのが岡本太郎なんです」



「岡本太郎は天才です。でも、生まれたときから天才だったわけじゃないの。苦労して、努力して、苦しんで、もがいて、岡本太郎になったの」



「バカと言われようが、道化と言われようが、オレはかまわん。そこから何人かは本質にたどり着くだろう。そのための生贄いけにえになるんだ。血を流しても、にっこり笑って見せるんだよ。それが岡本太郎の戦いだ」



「もしオレのやり方で、岡本太郎を貫き、やりぬいたら、それを見て、ああオレもやろう、あたしも、というやつらが、ふぁーっと現れて、幾何級数的にあふれてくるだろう。そういう日本を作りたい」


NHK/2011年4月2日放送
【脚本】
大森寿美男
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TAROの塔・第3話 [TAROの塔]

「10年後、岡本太郎が(画壇に)残っているか、首を賭けるとまで言った者がいるが、なぜ10年もじっと我慢していられるのか、ボクはわからない。ボクなら、いますぐ首かけてぶつかっていくが、どうもそういうやり方は、大人げないというのがこの国の常識で、陰で悪口雑言を浴びせながら、本人の存在を無視する。そういうやり方が、この国の伝統を権威として守るというような、悪しき因習を築いてきたのだと、ボクは思う」



「ああいうのが軍隊に入ると、なにも考えずに(上官に)殴られ、ちょっとでも人の上に立つと、なにも考えずに(部下を)殴る」



「セザンヌもゴッホも、世間からヘッポコ画家だと思われていたが、のちに世間から同じように一流とされたにすぎない。彼らはただ、彼らの芸術を発見しただけだ」



「おまえは何もわかっちゃいないくせに、何もわかろうとしてないだろう」


NHK/2011年3月26日放送
【脚本】
大森寿美男
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TAROの塔・第2話 [TAROの塔]

「おまえの絵を最初に認めるのは、おまえしかないんだよ。人の評価に自分を委ねてはダメ」



「不遇を恐れてはいけないわ。孤独を恐れては、本当に欲しいものに手が届かない」



「あなたが迷っていることはよくわかる。おまえの苦しみがわかればわかるほど、私だって苦しい。だけど、あなたはやっぱり絵描きになりなさい。ほかの自分に絶望して、絵に専念なさい」



「これは芸術だから、というわかり方が、いちばん卑しいんだ。芸術に頭を下げるなんて、滑稽なことだよ。真の芸術は、芸術であってはならない」



「彼(ゴッホ)の孤独が夜なら、ぼくはまだ昼だ」


NHK/2011年3月5日放送
【脚本】
大森寿美男
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TAROの塔・第1話 [TAROの塔]

「芸術は一流のものでないと意味がないの。あなたのお父さんは、人間としては面白いけど、到底到底、一生 一凡俗以上の人には、なり得ない人です。そのことに気づいてしまったお母さんの怖れは、凡俗の面白さに釣り込まれてしまうことなんです」



「(芸術家とは)生きて地獄を見る人のことだ。世間の常識や、固定観念に『ノン(嫌だ)』と挑みかかる人のことだ」



「絵なんか、勝手に見ていいんだよ。拝見するもんじゃない」



「人類は進歩なんかしていない。たしかに宇宙へ行く科学技術は発達したが、肝心の宇宙を感じる精神が失われてるじゃないか」



「人間は生きる瞬間、瞬間で、自分の進むべき道を選ぶ。そのとき、わたしはいつだって、マズイと判断するほう、危険なほうに賭けることにしている。極端な言い方をすれば、己を滅びに導く、というより、自分を死に直面させる方向、黒い道を選ぶということだ。無難な道を選ぶくらいなら、わたしは生きる死を選ぶ。それが、わたしの生き方とスジだ」


NHK/2011年2月26日放送
【脚本】
大森寿美男
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