黒の女教師・第10話(最終回) [黒の女教師]
「いまの保護者は、子育ての責任を教師に押しつけ、サービスが悪いと学校を訴える。教師への評価は厳しく、(職員は)ますます萎縮するばかり――。一方で、問題ある教師、覚悟のない教師がいるのも事実。結局、数少ない優秀な教師に仕事が集中し、激務となり、果ては心を病み、現場を離れていく。毎年100人もの教師が自殺しているんです。そして、多くの生徒たちは、優秀な教師に出会えないまま卒業していく。これがいまの教育の現状」
「いちばん危険なのは、力もないくせに、未熟な熱意だけで生徒を追いつめる教師です」
「卒業式って不思議。みんなの顔が急に大人に見える」
TBS/2012年9月21日放送
【脚本】吉澤智子/【原案】山下友弘
黒の女教師・第8話 [黒の女教師]
「人間は植物じゃありません。どんな環境においても、本人の意欲がなければ伸びない」
「好き勝手にやってきた不良が、ちょっと頑張ったことを更生と呼んで、美談にしちゃダメなんです。ずーっと頑張り続けてる生徒が素晴らしいんだ」
「副校長の仕事は、朝は誰よりも早く登校し、草むしり。教諭から上げられる問題の対処。保護者からの要望への応対、など。生徒のためというより、学校のための仕事がほとんど。それが副校長というポジション。副校長を目指す人間なんていない。校長になるための通過点にすぎない」
「(賛同者を募っても)ムダよ。都立高校の職員会議において、教職員の意向を確認するために、挙手や採決をおこなってはいけない――。東京都教育委員会から、2006年4月13日に通知が出ています」
「きみが夢って呼んでるのは、夢でもなんでもない。逃避だよ。成績が良くないことからの逃避。もっと勉強することからの逃避」
「そもそも(昔の)教師は自分のおこないに厳しかった。だから、生徒たちから尊敬されたんです」
「いまの教育は、なんでも平等、平等。優秀じゃない生徒を、優秀な生徒と同じだけ大事にする。じゃあ、優秀な生徒はなんのために頑張ってくるんだ。そんなのおかしいと思わないか。平等でもなんでもない。不平等だよ」
「誰の心の中にも、弱さがある。悪もある。でも、教師だけは、弱さにも、そして悪にも、逃げてはいけない。生徒はいつか逃れられない悪と対面する。でも、悪を教えるのが教師であってはいけない」
TBS/2012年9月7日放送
【脚本】藤井清美、坪田文/【脚本協力】吉澤智子/【原案】山下友弘
黒の女教師・第6話 [黒の女教師]
「音大を卒業する年間約4500人のうち、プロとして自立できるのは約3パーセント。半数は就職先が決まらないのが現状。コンクールではいつも2位どまり――。(中略) せまい世界ですら勝てないなら、早めに あきらめるほうが賢明ね」
「高校生の約70パーセントは、将来 平凡でも安定した仕事を希望。勝ち目のない夢を追うほど、高校生も子供じゃない」
「前が見えないからって、怖がって止まっちゃダメ。大丈夫、あとで ちゃんと きれいな景色が見えるから」
「才能も偏差値みたいに、先に数字でわかればいいのに」
「ひとの目をだますのは簡単。だけど、自分をだますのは難しい」
TBS/2012年8月24日放送
【脚本】大林利江子/【原案】山下友弘
黒の女教師・第5話 [黒の女教師]
「東大合格者の50パーセント以上は、親の年収が900万円以上。東大に合格するには、金持ちの子が有利なのが現実。日本で年収900万円以上の収入がある人はたった6パーセント。貧富の差は、学力の差、進路の差となり、やがて年収格差となる」
「誰かに媚びて手に入れた手軽な愛は、消えてなくなるのも早いのよね」
「困ったときに、かける相手のいないケータイなんて いらないでしょう」
「オレは就職氷河期時代のフリーターだからな。恵まれたやつに勝つには反則しかねえんだよ。反則勝ちも、勝ちは勝ちだ」
「たいてい 偉い人は、怖い人とつながってる」
TBS/2012年6月17日放送
【脚本】吉澤智子/【原案】山下友弘
黒の女教師・第2話 [黒の女教師]
「あなたが選べる夢は、偏差値55から57。悩むほど選択肢はない」
「お金が欲しいって言う人より、話を聞いて欲しいって言う人のほうが、欲深いかもね」
「本当に死ぬ気なんて ないんでしょう? 自殺って言葉で男を試すなんて みじめね」
TBS/2012年7月27日放送
【脚本】吉澤智子/【原案】山下友弘