とげ 小市民 倉永晴之の逆襲・第８話（最終回） [とげ]
「目の前にゴミが落ちていれば拾えばいい。でも、それをしない。きっと行政がやる。きっと誰かがやる。そうやって、自分とは関係のないことにしてしまう。ゴミ拾いのような小さな行為からでもいい、もっと自分たちの街を大切にしてほしい。そう思います」
「このサカナ、何匹いるか知ってる？ 1億2000万だ。日本中にいるぞ。食いしん坊のサカナで、ひとつエサをやると、ふたつくれと言う。ふたつやると、もっとおいしいエサを食わせろと言うんだ。さっき食べたばっかりなのに、もっと食わせろ、もっと食わせろって騒ぐんだ。疲れたってエサをやり続けなければならない。やめたら最後、今度は自分がサカナに食われてしまう」
フジテレビ／2016年11月26日放送
【脚本】三國月々子／【原作】山本甲士
とげ 小市民 倉永晴之の逆襲・第７話 [とげ]
「きみ、飯 食うの遅いだろ。時間の流れに鈍感なやつは飯が遅い。そして、そういうやつは、たいてい金の流れにも鈍感だ」
「役所に相談すれば、なんでも解決されると信じて、自分の暮らしに無自覚で、人任せだ。善良な小市民たちだ」
「義憤にかられ、騒ぎを起こし、かき乱すことで、（きみは）なにを成し遂げた。市民の求める なにを実現した。きみを見てると寒気がするよ。自分の理想をひとに押しつけ、自己満足してる。絶望的だ。きみの行動は所詮、外野のヤジにしか過ぎない。一切、役に立たん。役に立たないのなら、黙っていろ。それも できないのなら、退きなさい。必要とされてる人間は、ほかにも たくさんいる」
フジテレビ／2016年11月19日放送
【脚本】三國月々子／【原作】山本甲士
とげ 小市民 倉永晴之の逆襲・第３話 [とげ]
「大事な子供が公園でケガをしたと言って怒るひと。子育てに苦労するシングルマザー。孤独に悩むお年寄り。ひとには相談できずに困っている市民がたくさんいます。彼らにとって、市役所は最後の砦なんです。無条件で味方になってくれる、いつでも相談できる、そういった場所があることで、きっとみんな救われるんです。だから、上司の評価を意識して、事なかれ主義や、ポーズで働いてはダメなんです。役所は困ってるひとの味方じゃないと絶対にダメなんです。セクション関係なく、みんなが市民目線に立つことで、ムダが一気になくなると思うんです。風通しがよくなり、ためになる役所になると思うんです。そういった空気は市民にも連鎖するはずです。市民も自分たちはお客さんではなく、市の一員だと気づいて、そうやって、みんなが一体化することで、この わにのくに市 は、もっともっといい市になっていくと思うんです」
フジテレビ／2016年10月22日放送
【脚本】大林利江子／【原作】山本甲士
とげ 小市民 倉永晴之の逆襲・第２話 [とげ]
「不祥事を隠すことは、事態の悪化を招くだけではないでしょうか。市民にとっては、ひとりの職員が犯した罪よりも、それを隠蔽しようとした組織の体質のほうが問題です」
「市民相談室は、独りで悩んで苦しむひとに、こんな方法がありますよって伝えたり、せめて一緒になって知恵をしぼる場所だ。（中略） ぼくたちにとっては、毎日やってる仕事でも、相手のひとにとっては人生の大切な局面だったりするんだ」
「自分で考えて行動することが大切なんだ。ひとと違うことを言うと、間違えてるって言われる。だけど、自分で一生懸命 考えて出したのなら、それが真也の答えだ」
フジテレビ／2016年10月15日放送
【脚本】三國月々子／【原作】山本甲士
とげ 小市民 倉永晴之の逆襲・第１話 [とげ]
「自分の落ち度を認めたくないからって、ほかのひとを悪者扱いするなんて、どこまで汚いんだよ。責任は部下に押しつけて、問題はほかの部署に たらい回し。大声で威嚇すれば、相手が黙って尻ぬぐいしてくれるなんて、なに時代の考え方だよ」
「バイトごとき、だと？ 臨時職員をなんだと思ってんだよ。自給900円で必死にチームをサポートして、責任もって働いてるんじゃないか。自分の都合で無能扱いなんて、土地だけじゃ飽き足らず、人材まで塩漬けか」
「あなたはいったい、誰に向き合って仕事をしているんですか。市民の声を突っぱねて、報告書もロクに読みもしないで・・・。 （中略） 市民相手に半端なことやってみろ。うちの行政なんて、あっという間に攻撃されてつぶれちまう。そうすれば、あなたが座るイスだってなくなるんだぞ。市民相談室はな、市民のためでもあり、オレたち行政のためでもあることを忘れるな。この抗議看板（が立てられたの）はな、住吉課長、あなたが市民の声に鈍感になりすぎた代償だ」
フジテレビ／2016年10月8日放送
【脚本】三國月々子／【原作】山本甲士
